J2単独首位のガンバ大阪、ここまでの全選手出場記録&寸評~MVPは倉田か!?【J特】 | ヒロ・ゴラッソ

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 今季のガンバ大阪はクラブ史上初のJ2降格を喫した昨季を経て長谷川健太新監督を招聘。降格したにも関わらず主力をチームに残留させ、新たにロンドン五輪の韓国代表右SBオ・ジェソクを加えた”J2史上最強戦力”で未知の戦いに挑んでいます。

 長谷川監督の清水エスパルス時代の守備の形は、サイドに追い込むもクロスは上げさせてもOKという姿勢を取り、CBには長身CBを置いて空中戦を制し、セカンドボール収拾要員のMFを1人置くスタイル。ガンバでもその色が出ており、リーグ戦出場がゼロだったプロ2年目のCB西野を主力に抜擢し、本職CBの今野や内田をボランチ起用して”セカンドボール収拾屋”に仕立てあげようとしているアプローチはその一端。GKにもハイボールに強い藤ヶ谷を起用している点を考えれば、この守備スタイルを導入しているのが窺えます。

 逆に攻撃面ではビルドアップに関して、ボランチが最終ラインに戻ってSBを高い位置に上げる形がスムーズに行われており、修正を繰り返しながら積み上げている段階。それとは対局にありますが、長谷川監督が”ファスト・ブレイク”と名付けるカウンター発動の頻度が高く、得点の多くがカウンターから生まれており、その種類は豊富で、連動性の高い効果的な武器となっています。 

 そんな新監督を迎えて初のJ2を戦う全28選手を個別で出場記録と寸評で紹介・振り返ります☆

※評価点は当ブログのマッチレポートの採点を平均化したものです。

【GK】

藤ヶ谷 陽介
1藤ヶ谷陽介 32歳

リーグ18試合(先発18)1620分15失点(完封8)、評価6.00

昨季は今まで以上に大失態と言える大きなミスが多過ぎ、一時は木村に定位置を譲った。しかし、木村が長期離脱し、再び定位置に復帰。それでも大きなミスが多く、サポーターからのブーイングは凄まじい脅威になっていた。ただし、ジェフ千葉へ移籍したDF山口智のラインコントロールにより、オフサイドで未然に防げていたピンチが多い事も事実。定位置を奪われなかったのは、日本人にはないハイボールの強さでしょう!!西野朗元監督が「身体能力は代表クラス」と言い続けていたのもこの部分。実際、日本人GKでは川島永嗣ぐらいしかこの強さはなく、長谷川監督になってからも継続起用され、今季完全復活し、すでに8完封記録。

木村 敦志

29木村敦志 29

リーグ全試合ベンチ入りも出場なし

風貌から「浪速のブッフォン」と呼ばれる彼は昨季プロ入り10年で初めてリーグ戦に出場。藤ヶ谷の大失態により定位置を得て、人生を賭ける迫力溢れるプレーで新守護神となって失点減にも務めていましたが、自身が出場した試合は札幌戦の1勝のみ。さらに骨折で長期離脱し、せっかくのチャンスを棒に降ってしまった。

 地元サポーターの皆様なら御存知のように、彼の気さくな性格は好感が持てる人気者。ファン感謝デーでも大活躍するムードメイカーは、播戸竜二・安田理大・中澤聡太の退団により、現在のガンバには絶滅危惧種のキャラクターでもあり、活躍して欲しい気持ちは誰もが持っています☆

田尻 健

31田尻健 20歳

出場機会・ベンチ入りなし

昨季ユースからの昇格。昨季はベンチ入りを3試合経験。上背はないが、的確なコーチングや足元の技術でアピール出来るGKは、3人体制になった今季のGK陣の中、同期の西野がCBで定位置を奪っているだけに連携でアドバンテージがあるのでチャンスを掴め!!

【SB】

2呉宰碩(オ・ジェソク) 23歳(新加入)

リーグ1試合(先発0)13分、評価5.50

韓国Kリーグ・江原FCから移籍金8000万円とJ2降格したチームが破格で獲得したロンドン五輪の韓国代表右SB。CBも出来る守備力と左右のSBを問わずにこなせるポテンシャルは高い。プロデビュー戦が2010年の水原三星時代のACLのガンバ戦だった事や新体制発表会見での発音の良い日本語での自己紹介もあり、好印象。彼が加入した事で、ガンバのSB陣はJリーグトップクラスになったと言える☆本人曰く「左サイドの方がやりやすい。」※始動直後の負傷から復帰以降はベンチには入っているが、ピッチに立ったのは神戸戦の途中出場のみ。ムードメーカーぶりのキャラクターと共に期待は大きいが・・。

藤春 廣輝

4藤春廣輝 24歳

リーグ18試合(先発18)1620分1ゴール3アシスト、評価5.79

大阪体育大学から加入3年目の左SBは昨季チーム唯一のリーグ全試合フルタイム出場。突っかける積極的なドリブルや豊富な運動量、スピード、アジリティなど、SBとして恵まれた能力を持っている。

 プロ1年目からチャンスを得て先発定着。カットイン、ミドルシュートなど持ち味を見せ、重要なゲームでのアシストも記録。相手CKからのカウンター時に50m5秒台の快速を最大限に活かす”藤春カウンター”はギャレス・ベイルばりの域に。快速を守備にも活かせるようにもなったが、昨季は山口智や西野監督の退団で彼の持ち味を発揮できるメカニズムが機能麻痺を起こし、攻撃面で6アシスト記録も、守備の決壊に繋がってしまった。今季は右サイドからの攻撃が多いために、攻守共に1人で担う範囲が多くなり、悩みながらも成長を感じさせる!!

 個人的には世界レベルのスピード・スタミナ・突破力を持っていると感じるので、新監督の下で新たな刺激を経て、ワールドクラスへの脱皮を果たしてもらいたい!!

加地 亮

21加地亮 33歳

リーグ16試合(先発15)1350分2アシスト、評価5.91

相変わらず欠場が多いものの、その穴の大きさを痛感させられる存在。自身のサイドだけでなくセンターバックのカヴァーも行う堅実な守備面などガンバ全体で最も安定したパフォーマンスを見せる。身体のケアも時間かけてケアするため・・・9時から練習なら6時台には練習場に来ているらしい。汗っかきで、水分補給を丹念に行い、練習前にトイレに2回行って意味ないとか・・(笑)

昨季は3度の長期離脱の怪我を負い、フロントはオフに韓国の五輪代表右SBオ・ジェソクを獲得したが、彼の天皇杯の快進撃や今季に入ってからも攻守共に高いパフォーマンスを見せている!!ただ、すでに開幕前に負傷離脱していた。

 今季から副主将となり、遠藤不在時にキャプテンマークを巻いている。

星原 健太

24星原健太 25歳 

出場機会なし(ベンチ入り4試合)

昨年夏に水戸ホーリーホックへレンタル移籍。FWには元日本代表の鈴木隆行、吉原宏太も所属しており、ポジション争いは激しかった。監督も元日本代表の”闘将”柱谷哲二氏とあって厳しい環境。そんな中、移籍早々から先発起用され、2試合目でJ2初ゴールを記録。しかし、細かい負傷を繰り返す癖を頻発してしまい、先発出場は最初の4試合のみ。脅威のスピードだけでは疾走できず、最初のインパクトは尻すぼみで終わった。

 ガンバに復帰した今季はキャンプ前に加地とジェソクが連続して負傷離脱した事もあり、右SBにコンバート。しかし、実戦で結果を残せず、丹羽のコンバートで対応したチームにあって、右SBでは実質4番手という厳しい位置付け。
沼田 圭悟

33沼田圭悟 22歳

出場機会なし(ベンチ入り1試合)

高校卒業後3年間はブラジルに留学していた左SB。呂比須が指揮したパウリスタのテストを合格するも怪我により契約ならず。ガンバでテスト合格。ハングリー精神旺盛のため、運動量豊富で激しいプレーができ、左足の精度もまずまず。サポーターにも人気のある好青年は、ACLの消化試合でデビューして積極的な好プレーを披露したが、出場は2試合のみ。

実力者の3人を前に完全にバックアッパー扱いですが、試合に絡めるか!?


【CB】

丹羽 大輝

5丹羽大輝 27歳

リーグ6試合(先発6)527分、評価5.93

昨年、徳島・大宮・福岡へのレンタル修行から6年ぶり復帰。その間、J1J2合わせてリーグ150試合以上経験し、福岡ではレンタル契約ながらも主将を任され、”レンタルキャプテン”なる造語が生まれた(笑)。上背はないが、身体能力は高く、実践経験を積んだ中でキャプテンシーを磨いた!!昨季は加地の欠場により右SBとして起用され、その後は中澤が長期離脱となりCBとしてDFラインを統率。高いラインコントロールを心掛けたが、加地の復帰によりベンチに。外すのは彼ではないはずだった、と思うファンは多かったのでは!?

 今季は開幕3試合は右SBとして先発も、加地復帰後はベンチ。若手の西野にCBを譲っていたが、今野が代表で離脱した6月に入り、先発メンバーにユース出身7人を含むチームを2試合連続完封勝利と抜群のリーダーシップでチームを支えている!!

今野 泰幸

15今野泰幸 30歳

リーグ13試合(先発13)1170分1ゴール、評価5.57

日本代表で守備の要として活躍する選手が主将を務めたFC東京より昨季加入。2006年オフからラブコールを送っていた待望の”待ち人”。俊敏性を活かした出足の早いチェックからのインターセプトと、ビルドアップへの積極的な参加で評価されるリーグ屈指のDF!ただ実際は退団した山口智よりもビルドアップ能力は低く、マスコミの”今野の加入で守備力だけでなく攻撃力も大幅アップ”は見当違い!!

 自分の裁量だけでチェックに行き、最終的にDFラインのコントロールが全く出来ない。上背がなくクロスに弱いのにラインを引きたがる矛盾した守備への考え方を改めない事にはガンバだけでなく、日本代表も壊す事になりかねない!!両足攣ってもピッチに立ち続け、失点の言い訳にするとんでもなく無責任な選手でもある。当ブログでは彼のボランチ起用が良いのではなく、彼以外の最終ラインの安定あってこその活躍だと見ているので、高評価には懐疑的。ただし、長谷川監督から与えられた今の”ブスケス”の役割は非常に合っている。しかし、ボランチとしても展開力は低い。最終ラインに戻った5月の試合では失点急増。代表で離脱すればガンバが2試合連続完封勝利と数字は証明している!!

万博に集いし青と黒の戦士

8岩下敬輔 26歳

リーグ11試合(先発11)987分2ゴール、評価6.08

昨季清水から緊急補強した代表クラスのDFリーダー。空中戦、1対1の対人守備にも強い。ただ気性が荒く、昨季は退場と累積警告で計5試合の出場停止。僕の中ではここ2年程のJリーグでは最高のCB。深いタックルや激しいプレー以外にも、最終ラインから両ワイドへ速くて精度の高いロングフィードなどビルドアップの技術も高水準。罵声も問わず浴びせる強烈すぎるリーダーシップも含めて現在のガンバに異色な存在。加入後は守備範囲の広さと闘志剥き出しの存在感でチームの立て直しに貢献したが、累積警告でリーグ戦ラスト2試合出場停止となり、J1残留へ向けてピッチで戦えない屈辱。天皇杯ではゴールも記録するなど決勝進出の立役者となり、J1クラブからのオファーを断り、ガンバへの完全移籍を決心。ガンバにはない堅守を支える通称”王子”は長谷川監督の清水監督就任と同じ2005年に入団し、師弟関係を築く点も含めて今季の彼の活躍を多くのサポーターが期待☆しかし、4月末の鳥取戦で負傷後は7試合連続欠場中。先日の練習試合で実戦復帰したものの、大量失点に絡み40分程で交代に。まだ復帰はなさそう。

西野 貴治

26西野貴治 19歳

リーグ15試合(先発15)1350分1アシスト、評価5.80

昨季ユースから昇格した187cmの長身を活かしたCB。ユース在籍時からサテライトの試合にも常時出場するなど多少プロの水も知る、化ける可能性ありの大型CB。昨季はステップアップリーグのセレッソ大阪戦で柿谷曜一朗や播戸竜二など、相手の豪華な攻撃陣を完封するなど、優れた守備者の片鱗は見せ、天皇杯2回戦の関西大学戦で右SBとしてプロデビューし、無難に完封勝利に貢献。ただ天皇杯も3回戦以降はベンチ外で、結局ベンチ入りもその1試合のみ。

 今季は第3節・横浜FC戦でリーグ戦初先発デビューを完封で飾ってから一気に定位置を確保。GKも含めてチーム1の長身を誇る高さを武器に、日本代表に高木・岩下・青山と3人のCBを送り込んだ長谷川監督の期待を一身に受けている☆群馬戦の失点に直結するミスから頭髪を刈り上げ”板長”スタイルにする熱血漢ぶりも見せる(笑)

稲森 克尚 

28稲森克尚 19歳

出場機会・ベンチ入り共になし

185cmという身長よりも、左足フィードとポジショニングで勝負するユースから昇格2年目のCB。希少価値の高い左利きCBという事で、今後の成長を見守りたい選手でありますが、昨季ガンバ大阪所属選手で唯一ベンチ入りも記録していないのは寂しい・・西野同様にチャンスが回ってくる可能性のある今季のチャンスを一気に勝ち取ってもらいたい!!

しかし、定位置を掴んだ西野とは対照的にベンチ入りすらない辛い状況が続いている。

【MF】

遠藤 保仁

7遠藤保仁 33歳

リーグ14試合(先発14)1260分2ゴール4アシスト、評価5.90

「全てはここから=マスター・オブ・ガンバ」 ボールは自然と彼の足元へ集まる、不動の司令塔。ワールドクラスのパフォーマンスを維持し続ける日本代表歴代最大出場数を更新し続けるマエストロ。しかし、PKに関しては年々失敗が増えており、代表では本田圭佑、ガンバでもレアンドロに譲っている。何かと不振が続いた昨季のガンバにあっても安定したパフォーマンスを維持。J1残留がかかった終盤や天皇杯では自らゴール前に入っていくプレーが多く、天皇杯では3試合連続ゴールを記録して決勝進出に大きく貢献☆

 今季は代表戦が行われる日程でもJ2は開催される事で、現在は1ヶ月以上のガンバからの離脱中。それを含めJ2リーグの10試合以上を欠場する予定。それでも新主将に就任し、愛媛戦ではCKを直接決めるなどの次元の違うプレーぶりで”新生ガンバ”を牽引している!!

明神 智和

17明神智和 35歳

リーグ9試合(先発4)446分、評価5.06

 主将就任3年連続無冠の責任をとり、今季は副主将にもつかない事にもなった「ガンバ大阪守護聖人」。ガンバ加入当初は攻撃では全く使えない状態だった彼が年々パスワークでも重要な役を担うようになってくるなど、息の長い選手だと感じさせた☆ボール際のギリギリのプレーでボールを奪う姿に意外にも女性ファンが多い。

 しかし、ここ数年は本人曰く「乳酸がすぐたまるから」か?疲労性の負傷が多発。夏以降に強い選手で、ややプレーエリアは狭くなったが、昨季も例年通り夏にコンディションを上げて大明神ぶりを発揮☆奥様が「鉄人の作り方」なる連載をしてから皮肉にも怪我が増えた気が・・・・(苦笑)今季もすでに肉離れで離脱し、内田に先発を奪われた。現在は守備固め要員として試合終盤の要所を締める”勝利守護職”を担当。例年夏に強いので今後のコンディション調整に期待はできるはず!!

武井 択也

23武井択也 27歳

リーグ4試合(先発2)190分1ゴール、評価5.33

 チーム1のスタミナを誇るマルチプレーヤー。流通経済大学では5軍などでプレーしながらも、「自分は技術がある選手じゃないから、上手い選手を気持ちよくプレーさせられるプレーを身につけよう」と考え直して一気にプロ入りまでこぎつけたガンバには珍しい非テクニシャン。持ち味である守備や運動量だけでなく、縦パスやワンツー、エリア内への飛び出しから、フィニッシュに絡むなど攻撃面での成長も見られる!!。当ブログ調査における【次の日本代表招集を期待するガンバ戦士】でしたが、昨季はレギュラーから外れ、ポジションもMFでなくSB中心のため安定感も低下。

今季は監督も変わったので1本立ちして欲しい!!と思っていたのですが、監督のスタイルと合わず、5月は1度もベンチ入りすらなく、現在は練習でCBをさせられている。移籍志願もしているでしょう・・・。

崎建哉 23歳(新加入)

リーグ5試合(先発2)153分2アシスト、評価5.88

ガンバユースを経て、関西大学からの新加入MF。ガンバでは大学経由でトップチームに加入は初。ユース時代は左SBを主に担当し、2008年12月のJユースカップ優勝を主力として宇佐美等と経験。関西大学では柔軟なスルーパスを供給する司令塔として、セットプレーも任されるテクニシャンとして活躍。2010年度の関西大学の43年ぶりの全国大学選手権優勝とベストMFに輝いた。

開幕当初から出場機会を経て、12節にプロ初アシストも記録した長谷川監督のお気に入りは、代表選手が不在の6月に入ってからは2試合連続先発に抜擢され、アシストも記録するなど勝利に貢献している。

内田 達也

27内田達也 21歳

リーグ11試合(先発8)694分1アシスト、評価5.81

4年目を迎えたユース出身の「宮本恒靖の後継者」。U-17代表でもキャプテンを務めた選手。身体能力に乏しく、ポジショニングセンスとビルドアップの技術を生かすために今季からはボランチ専任で登録を【MF】に変更。

※昨季はACLの消化試合で好パフォーマンスを見せ、右SBとして定位置を掴んだかに見えたが、強豪相手に限界を露呈。カップ戦でもベンチにも入れない状況に。本格コンバートさせた松波監督はたった5試合で見限り、彼の努力を無駄にさせた。

※迎えた今季も厳しい位置付けだったが、欠場者増加などで出場機会を活かし、現在は7試合連続先発出場中。遠藤との一回り違いコンビでは意外にも守備専任ではなくてシンプルな繋ぎを意識しつつも縦パスも入れていく!遠藤不在の6月からは責任感溢れるプレーと思いきりの良さも出して飛躍的な成長を見せている☆

【攻撃的MF】

倉田 秋

6倉田秋 24歳

リーグ18試合(先発18)1565分6ゴール4アシスト、評価6.13

J2千葉で1年・J1セレッソ大阪で1年のレンタル移籍から昨季復帰したユース出身MF。高い技術力と運動量を融合させ、レンタルの2年間は本職のボランチではなくアタッカーとして起用され、2年間で18ゴールと結果を残した。レンタル移籍をしていくユース出身者の中で最も成功した選手。攻守の切り替えが速くなってきており、”戦える”選手になってきた!!今後はリスク覚悟や駆け引きを出来れば代表入りも狙える選手になるはず!!ボールを受ける時のターンの上手さは素晴らしいが、メンタル面の課題が多い印象。

今季は副主将にも就任。精神的にも大幅な成長曲線を見せて覚醒中!!レアンドロ退団や代表選手不在でも”彼がいれば期待できる”チームの顔!!今季からセカンドストライカーを任されているので、ゴールという結果にも拘っているのもプラスに働いている!!※懸念は7月の東アジア選手権の日本代表招集がありそうな事。ある意味ではプラス要素ですが。

二川 孝広

10二川孝広 32歳

リーグ18試合(先発14)1091分1ゴール5アシスト、評価6.11

「ファンタジフタ・イニエフタ」。独特のボールタッチから繰り出すスルーパスでスピード系のFWとの連携の良さからアシストを量産するテクニシャンも、運動量の低下が著しく、調子の波も試合により激しい。しかし、彼が躍動している時間帯こそが、ガンバらしいパスサッカーを展開している時。ここ数年は技術面よりもハードワークに重点を置く選手の活躍もあり、絶対的なレギュラーからは外れる状況になり、契約更改でも2年連続の大幅ダウン提示を受けたものの残留。

 毎年夏に弱かった彼ですが、昨季は夏でもボールを持てばスルーパスを供給する絶好調ぶりは寒くなってさらに冴えていましたが・・なぜか松波監督にはいつも70分までに交代させられた・・これをガンバのJ2降格の要員に上げるサポーターも多いはず!!

J2降格や移籍市場の動向よりもサポーターを驚かせた結婚発表を経た今季、まだまだ”ガンバスタイル”を表現する彼のパスに我々は魅了されている☆

阿部 浩之

13阿部浩之 23歳

リーグ17試合(先発7)760分2ゴール、評価5.50

関西学院大学から加入2年目の攻撃のオールラウンド選手。スピーディーなドリブルでの局面打開や攻守にアグレッシヴな姿勢で出場機会を得て、リーグ・ACL・天皇杯でゴールを記録。体型やそのドリブル突破、ミドルシュートの切れ味、浦和戦でのゴールなどがロシア代表MFアルシャビンと似ているため、当ブログでは”アベシャビン”と呼ばれている(笑)今季から背番号を【25】から【13】へ変更し、開幕から5試合連続先発出場するなど猛アピールを続けたが結果を出せず。しかし、7試合ぶりの先発となった先日の岐阜戦で値千金の先制決勝ゴールを記録するなど結果は出しつつある!!
大森 晃太郎

19大森晃太郎21歳

出場機会・ベンチ入りなし

ユースから昇格3年目のアタッカー。ユース時代はキャプテン。独特の間合いを持つドリブル突破が武器。サポーターからも『モリモリ』と呼ばれる彼は同級生の宇佐美を『一平』と呼ぶ。井上真央主演の大ヒット昼ドラ『キッズ・ウォー』の一平くんに似ていたことから命名。昨季は浦和戦で初アシスト記録したが、以降は途中出場から状況判断を誤るプレーぶりも多く、結局はベンチからも外れた。今オフは豪州にDF岩下と共に渡って自主トレし、現地で小野伸二とのトレー二ングを経てキャンプに挑んでいたが、アタッカー陣では唯一ベンチ入りもない厳しい現実となっている。
万博に集いし青と黒の戦士
41家長昭博 27歳

リーグ15試合(先発12)1048分1ゴール1アシスト、評価6.03

2004年に高校生ながらデビュー戦ゴールを記録した天才肌の左利きMF。独特のステップと間合いのドリブルや柔軟なパスセンス、パンチ力のあるミドルシュートなど魅力満載の高いポテンシャルで2007年日本代表にデビュー。しかし西野監督とは元々2006年のA3チャンピオンシップの蔚山現代相手に大敗した時に「荷物をまとめて大阪に帰れ」と告げられるなど、上手くいかずに2007年以来レンタルで離れ、大分トリニータ・セレッソ大阪、マジョルカへ移籍。スペインでは獲得を進言したラウドルップ監督が退任後は全く出場機会がなく1年で退団。因縁の韓国・蔚山現代を経て、苦しむガンバへ4年半ぶりに復帰。※昨季は松波前監督が彼に合わせた戦略を組み、公約通りの5ゴールを記録。本田圭佑に似たプレースタイルになってきた!!

ただし、オフ・ザ・ボールの質の向上はあるものの、夏以降の自身の去就は保有権のあるマジョルカ中心に欧州を優先してる模様。相変わらず複雑な要素を併せ持つ選手。【14】【8】両方ともユニフォームを持つ僕としては辛い部分・・(苦笑)

【FW】

万博に集いし青と黒の戦士

9レアンドロ 28歳

リーグ17試合(先発17)1422分12ゴール1アシスト、評価5.78

3年ぶりに復帰した元エース。2009年にヴィッセル神戸から加入後、リーグ6試合連続ゴールのクラブ記録やACL得点王獲得も、入団半年でカタールからの高額オファーで移籍。所属のアルサッドでは1年目こそエースとして活躍したものの、フランスリーグ得点王や50億円で移籍したFW、遂にはあの”スペインの至宝”ラウールなど、毎年世界的FWが加入する中で苦戦。またファンの少なさから3年間でファンにサインしたのが5人だけというエピソードも(笑)。ガンバ復帰後、半シーズンで得点ランキング3位の14ゴールと大車輪の活躍。マークを引きつけるためのプレー、パスも見せている。※課題は2009年時と同じでスタミナが持たず、スプリント能力が試合終盤では全く活きない事。なぜ4月と5月の連続月間MVPなのか・・理解できない。

パウリーニョ

11パウリー二ョ 30歳

リーグ10試合(先発3)283分2ゴール、評価5.78

J2で2005年得点王含めてJリーグ通算98ゴールを記録する来日9年目のJリーグ名物ブラジル人FW。左足からのミドルシュートやFKの威力は抜群。守備時もアグレッシヴにチェイスする姿はイイのですが、攻撃時の足元にしかボールを受けない動きが独善的。ただし身体のキレはチームでは最も良い。しかし、怪我が多い・・・。昨季はレアンドロ加入後はベンチ要員になったが、途中出場から5ゴールを記録。ただガンバも含めて4度のJ2降格を経験し、”負のイメージ”が強い・・。逆に3度のJ1昇格にも貢献してるため、”J2攻略の切り札”ではある!!今季はサイドMFとして後半途中からの起用がメインになっているが、神戸に敗れて初黒星がついた後の13節から3試合連続先発で連勝に貢献☆

平井 将生

14平井将生 25歳 

リーグ6試合(先発1)145分、3ゴール、評価4.57

プロ入り4年間はリーグ無得点が続くも、外国人選手の大不振が続いた5年目にリーグ14ゴール記録し、代表候補にまで上り詰めた”浪速のアンリ?””フェルナンド・ショーキ・トーレス”。翌年は強力外国人FW勢の前に出場機会が少ない中で5ゴール記録したが、オフに1年間のレンタル移籍を決意。DFライン裏への抜け出すセンスが抜群で、前を向いた時のスピードは圧巻。上手くスピードに乗ればドリブルでの打開力もあるだけに、連続した動き出しが課題となるストライカー☆※昨季レンタル移籍した新潟では監督交代後に出場機会激減。最後の4試合はベンチ外だった。

レアンドロ、家長がレンタル満了で夏に離れる可能性のある状態にある中、出場145分間で3ゴールを記録する脅威の決定力を持つガンバ自前の日本人エースの覚醒を期待したい!!

川西 翔太

18川西翔太 24歳

リーグ6試合(先発0)126分、評価5.60

プロ1年目に8試合の出場で4ゴール記録した大卒3年目FW。運動量豊富にDFライン裏へ抜けたり、サイドで起点になったり。ポストプレーをこなした、と思えば自らドリブルで仕掛けたり、パスセンスも持ち合わせていたり、と万能。良い意味で柳沢敦(現仙台)に似ている。2011年終盤戦の新潟戦で途中出場から2ゴール記録した姿は語り草。しかし、1週間後の練習中に大怪我を負い、結局11ヶ月離脱。31節・柏戦で復帰したが、天皇杯ではベンチ外が続いた。今季を”勝負の年”と捉えている様子。長谷川監督のサッカーを最もピッチで体現出来るのは彼なのではないか、と思います!!ピッチ外でも好青年ぶりが光るだけに、定位置を獲得すれば人気・実力共に一気にブレイクする可能性が大いにあり!!
佐藤 晃大

20佐藤晃大 26歳

出場機会なし(夏頃まで長期離脱)

一昨年J2徳島のクラブ史上初となるハットトリック含む9ゴールを評価されて昨季加入。所属FWが全員180cm以下で小兵ぶりが目立ったガンバにあって、ハードワーク出来る長身ストライカーは希少価値が高い。松波監督が信頼を寄せ、ゴール量産したものの、技術的にはJ1レベルとは言えず。ただ、相手DFラインとのつば競り合いでラインを下げさせるプレイが特徴で、度々PK奪取するのはいつも彼!!最終的にリーグ11ゴールを記録も、終盤の川崎戦でGKと衝突した際に大怪我。※最近シュート練習をする姿を観たので、熱くなる季節までには復帰できる!!レアンドロ退団後は清水時代にチョ・ジェジンを重宝した長谷川監督の意向としては彼がエース候補か!?


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2011Jリーグ特命PR部員 hirobrown