ヴェジタリアンの輝き | 花山空

花山空

ヴェーダ占星術を中心に雑感や考えた事をメモ。
ほとんど雑記
by Toshio_utugi

ほんとに良いのに、敬遠されていることを? その3ぐらいかな?( ̄▽+ ̄*)


人間もともとベジタリアンが本質!
と言い切ってしまおう。

日本で、べジタリアンという言葉は、偏見や思い込みや間違ったイメージにとらわれ過ぎだと思う。
ベジタリアン=菜食主義 などと翻訳する時点でアウト。
別に主義主張ではないのだが、

「ベジタリアニズム (vegetarianism) とは、健康、道徳、宗教等の理由から動物性食品を排する主義・思想のことである。」
などと、いつのまにか主義主張にされてしまった故に、誤った観念やイメージが広まってしまったのが残念なのだ・・・・

どんな偏見か?
どうしてそうなったか?
その事例は?

などと書き出せば、日本では明治のすき焼き鍋から書き始めなければいけないので、略!

が、少しだけ補足。
わざわざベジタリアンとか菜食主義と名前がつくぐらいなので我々の文化圏では異端とまでは行かないが、少数派である。(インドあたりでは逆だが)

肉しか食べない人を、ミータリアンとか肉食主義となどとは言われない事からも分かる

私の親からは、その昔「僕はベジタリアンなんで肉類は食べないんだ」といったとたん「そんな偏食は良くない 栄養が偏る 良くない食事だ」と色々忠告?がきた。

少なくとも日本での親の世代からは当たり前の反応といえよう。

ただし、言い方を変えて「精進料理が好きなんだな」と言ってみると、変わった人だけど良い人?だといった反応も返ってくる。

主義主張あるいは思想として、良い印象悪い印象がさまざまに広がっているからだ。

日本は明治期から、牛すき焼きなど肉食が一般大衆に、ひろまったといえる。
(鴨や雉やイノシシを食した記録や料理はもちろんあるが、江戸時代などは4つ足の獣は食べないとされていた)

だいたい文明開化なる言葉自体が、技術的には成長したが文化的には??と思っているので
教科書を信じている人には、不愉快な内容になりそうというのもある(^▽^;)

ちなみに善悪の問題や主義主張の問題ではない。

人は本来、何を食すると一番調子が良いか?
幸せか?


という課題です。

副題あたりに、

「自分が好きで、家族が好きで、地域が好きで、日本が好きで、地球が好きで、人類そして生命を愛しているなら何を食べようか?」
長いがこんなことかと



さて、ベジタリアンの定義だが、まず頭に浮かんだのが、生物的にどうか?

草食動物や肉食動物や雑食動物と言う動物としての人は?

あるいは、人間に近い猿や先祖の猿人の食性だ。

ちなみに、アフリカの初期猿人は、化石の歯や残留物の分析によると、草・茎・根菜(芋?)果物・昆虫など食性であったようだ。

猿人(ロブストス、アフリカ南部に180~100万年前:アウストラロピテクス属・パロントロプス属)

出展:Science 14 October 2011:
Vol. 334 no. 6053 pp. 190-193
DOI: 10.1126/science.1207701

http://news.sciencemag.org/sciencenow/2006/11/09-01.html

雑記帳さんが、この手のサイエンス系ブログをお書きになっている。

わたしも、ここからサイエンスの記事へ飛んだ。w

生物学的な立場からの検討に必ず出てくるのは歯の構造だが
結論から書くと、歯の構造や胃腸の機能の有り方は、
生物学的には人間は穀物や根菜を中心とした、植物食が基本のようだ。

簡単に歯のことを記すと

人の歯の構成は、人が雑穀中心になっているように、配列されており
親知らずを含めると上下合わせて32本
その構成を見ると、門歯(前歯)8本、犬歯4本、臼歯20本という構成になっている。

特徴は
○肉を噛みちぎるための犬歯が4本。
○植物や穀物を食べるために必要な歯が28本。
これから考えると、肉食対植物食の割合は1対7となります。
しかも、人間の犬歯は、実際に肉食獣と比べると劣化している。

生物的には、ベジタリアンといってよいかも知れない。
ただし、明らかに草食動物である、牛や馬や鹿にくらべると
純粋に草食であるともいえない。

一つは、草食動物が可能としているセルロースの消化ができないからだ。
(といっても、実は食物繊維が非常に大切なんだけどね)

歯の構造をみると、草食動物は人間よりも植物、特に草木を齧る?すり潰す?
のに適しているような、頬歯が大きく頑丈な臼状になっている。
だが、人間はそこまで行っていない。


もう一つ重要なのは、人は生物でありながら、文明をつくるという一面があり
同時に、暑い場所から寒い場所、水中以外のあらゆる環境に適応して生きているという
生物の中でも、相当に汎用性のある種ともいえる。

そのため、それこタロイモしか食べない!
100%芋菜食という種族(部族・地域)もあれば
アザラシや熊の肉しか食べないという、イヌイットのような100%肉食の人たちも居る。

なので、伝統的にどのような食性の文化や地域で育ったか?
も大きな課題となるのは確かにある。
正確には、伝統というよりもその食性に適応しているかどうかだ。

例えば、タロイモ、バナナ、サトウキビしか食さないある部族を調査したところ
栄養失調の様子はみられなかったという結果があった。
必須栄養素が決定的に足りないはずなのに・・・・
実は、その糞便を調べたところ、なんと大豆の根粒菌と同じ働きをする腸内細菌が
居たのだ。(笑

つまり、本物の草食動物である、牛や鹿と同じように腸内でたんぱく質を作っていたのです。
必須栄養素と呼ばれるものを、腸内細菌叢によって生産し摂取していたわけだ。

適応しているので、それで十分に生きていける。
(食文化的な楽しみはおいておいて)


大まかなベジタリアンのタイプがないと話が続かないので、
すこしばかり個人的に分類しておこう。


ベジタリアンAタイプ

これはもう、草食動物なみに菜食なタイプです。

動物性の食品は一切食さない。
(魚貝や昆虫なども食べない)

とはいえ、さらに二つに分けて考えてる。

Ⅰ型 伝統的な単食菜食とでもいうべきタイプ

タロイモやヤムイモなどのイモ類が主食で、副食に野菜や果物を摂る。
マレーシアからアフリカそしてオーストラリアなどの環太平洋の原住民が多い。

Ⅱ型 伝統的な宗教菜食とでもいうべきタイプ

例えば、ジャイナ教やでは、食べるものが非常に限定される。
もちろん菜食だが、植物では球根類、刺激性のもの(ニンニクや玉ねぎなど)は食べない。
ヨガの修行者も、ラジャスなので食べないとされている。

近代から現代であれば、マクロビオティックのような食養的思想にもとづくタイプも含まれる。
玄米菜食&身土不二(居住地の自然環境に適合している主産物を主食)&陰陽調和&一物全体などだ。


ベジタリアンBタイプ

基本菜食だが、乳製品などの動物の分泌物も食する人達だ。
さらに、病気などの場合は卵や虫なども食べる。

狩猟民族よりも定住型の農耕民族が多い場合、その地域は
農業の結果「高炭水化物・低たんぱく・ビタミン不足」な食生活になる。
だが、上記のような腸に根粒菌の居ない種族でも、乳製品というたんぱく質をとることで
バランスがとれる。

インドには10億人の人が住んでいるそうだが、その7割から8割がベジタリアンだそうだ。
そして、それが可能なのは、高蛋白の豆類(例えば、レンズ豆やひよこ豆)と乳製品にある。

実は、「インド=ヨーロッパ語族」以外の種族では、乳幼児にはミルクを消化するが、成人すると
それをすぎると消化できなくなる人が多い。
いまでこそ減ったが、日本人の年配者などは「牛乳を飲むとおなかがゴロゴロする」となり
乳製品が摂れない人が多い。

ベジタリアンCタイプ

このあたりになると、ベジタリアンじゃ~ないでしょ!
といわれそうなのだが、菜食・穀物中心に、魚介類を追加して食するタイプ。
なんとなく、日本の伝統食ぽいのですが、まさにその系統。


さて、だらだら書いて来て、私が考えたのは日本人の私としては

人はやっぱり穀物野菜中心の食生活&ちょっとだけ動物性たんぱく質。
それも、チーズとかも食しますが、魚介系かなという事なのです。

人として・生き物として・ご先祖からこの地域に長らく住んできた適応として・そして
アンチエイジングとして、やっぱり和食的なベジタリアンが良いな~と感じる次第です。
(ここは、慢性炎症的とでもいえる体質にならないこと、アンチ活性酸素の意味で
実際、魚介中心のマレーシアの部族には炎症の典型である、リューマチとかが存在しない)


ベジタリアンをしていると素材の良し悪しやうまみにとても敏感になり、例えば
合成香料系や人口甘味料や合成旨みをはっきり感じ、自分の体が欲していないのを
確かに感じます。
旬のものはやっぱり美味しいし、自然農法に近い素材は(宅配ですが)やっぱり味が良い。


ぐだぐだになってきたが、やっぱりベジタリアンはいいぞ~という(笑