台風前の静けさなのか東京は時おり激しく雨が降る事もありましたが、暗くて重い雲が低く立ち込める一日でした。
風雨のピークはこれからでしょうか、大きな被害が出ない事を祈ります。
真夏の夜のライヴ・アルバム特集、第3夜はデイヴ・メイスンが1973年にリリースした3rdアルバム「Dave Mason Is Alive!」です。
デイヴ・メイスンはトラフィック脱退後の1970年にブルー・サム・レコーズから1stソロ・アルバム「Alone Together」をリリース、翌1971年にはキャス・エリオットとのコラボレーション・アルバム「Dave Mason & Cass Elliot」を発表するなど順調なソロ活動をスタートさせたのですが、逆に好調なセールスが要因でレーベルとの条件面でのトラブルに発展、強硬手段に出たデイヴ・メイスンが2ndアルバムのマスター・テープを無断で持ち出してしまうという異例の事態となりました。
もともと2ndアルバムはスタジオ盤、ライヴ盤の2枚組で制作する予定だったそうですが、デイヴ・メイスンがマスターを持ち出したためブルー・サムはサブ・マスターを使ってA面がスタジオ、B面がライヴからなる2ndアルバム「Headkeeper」をリリース、訴訟問題にまで発展しデイヴ・メイスンはブルー・サムと決別すると同時にコロンビアとの契約を締結、結果的にブルー・サムからの最後のアルバムとしてリリースされたのが今作です。
全7曲のライヴは1971年にLAのトゥルバドールで収録されたもので、エンジニアはアル・シュミット、プロデューサーにはトミー・リピューマとデイヴ・メイスンの名前がクレジットされていますが、上記の経緯から実質的にはトミー・リピューマ一人のプロデュースだったと思われます。
デイヴ・メイスンはコロンビアに移籍してから傑作ライヴ・アルバム「Certified Live」をリリース、ウエスト・コースト・サウンドとファンキーな側面が凝縮された名盤でしたが、今作もブルー・サム時代のスワンプをベースにしたデイヴ・メイスンならではのPOP感覚が感じられるサウンドを記録した好演になってます。
M-1のWalk To The Pointは「Dave Mason & Cass Elliot」の1曲目に収録されていたポップ・チューン。
レイドバックしたサウンドと2分37秒からのギター・ソロがとにかく心地良いです。
Walk To The Pointの試聴は→こちらをクリック
M-2のShouldn't Have Took More Than You Gaveは1stソロ「Alone Together」収録のナンバーでトラフィックの「Welcome to the Canteen」にも収録されていたミディアム・ナンバー。
泥臭くてグルーヴィーなサウンドと2分ジャストから倍テンに移る展開、ワウワウを使ったデイヴ・メイスンのギター・ソロが聴き所です。
Shouldn't Have Took More Than You Gaveの試聴は→こちらをクリック
デイヴ・メイソン・イズ・アライヴ!(紙ジャケット仕様)/デイヴ・メイスン
Produced By Tommy Lipuma,Dane Mason
Recording And Mixing Engineer Al Schmitt
Dave Mason-guitar, vocals
Mark Jordan-keyboards
Lonnie Turner-bass
"Dr" Rick Jaeger-drums
Felix Falcon Flaco-percussion
1.Walk To The Point
2.Shouldn't Have Took More Than You Gave
3.Look At You Look At Me
4.Only You Know And I Know
5.Sad And Deep As You
6.Just A Song
7.Feelin' Alright