1980~90年代は結婚して子育てに追われていた事もあって人生で一番音楽から遠ざかっていた時期、ちょっと大げさだけど空白の20年でした。

あくまで個人的な嗜好ですが、所謂80年代サウンドに馴染めなかった事もあって70年代のアーティストの新作をチェックする位だった80年代に衝撃を受けたのが、スティーヴィー・レイ・ヴォーン、U2と今日紹介するカナダはトロント出身の盲目のギタリスト、ジェフ・ヒーリーでした。

1988年のある日、テレビの音楽番組で流れていた彼の映像を見てとにかくぶったまげました。

何に驚いたかと言うとそのワン・アンド・オンリーのギター奏法。

おそらく目が見えない中で独学でギターを練習したためだと思うのですが、座りながら膝の上にギターを乗せてフレットの真上から左右10本の指を変幻自在に使って弾く独特のスタイルからブルージーな、時にスライド・ギターのようなフレーズが次々と繰り出されて来ました。

そして映像を見てすぐに買ったのがザ・ジェフ・ヒーリー・バンド名義で1988年にリリースされた1stアルバム「See The Light 」。
$Blues Power

自作のナンバーを中心にジョン・ハイアット(M-1)、ZZ Top(M-9)、フレディ・キング(M-11)のカヴァーを交え、バリバリのブルーズからポップなロック・ナンバーまで全12曲収録されています。

M-12のタイトル曲See The Lightはハード・ドライヴィンなギターがフィーチャーされた自作のブルーズ・ロック・ナンバー。

僕がぶったまげたのは確かデヴィッド・サンボーンが司会のNight Musicのこの映像だったと思います。

ドクター・ジョン(piano)、マーカス・ミラー(b)、スティーヴ・ジョーダンオマー・ハキム(dr)、最強のミュージシャンをバックに従えた若干22歳のジェフ・ヒーリーのエモーショナルなパフォーマンスはただただ圧巻です。

Jeff Healey - See The Light



M-5の Angel Eyesは珠玉のバラード・ナンバー。

この曲を聴くと今でも切なくなって涙が出そうになります。

Youtubeの映像は2006年8月の映像。

この1年半後の2008年3月2日、41歳の若さでジェフ・ヒーリーは帰らぬ人となってしまいました。

Jeff Healey - Angel Eyes



See The Light! 彼の眼にはいったい何が見えていたんだろう・・・。


See the Light/Jeff Healey



Produced By Jimmy Iovine, Greg Ladanyi & Thom Panunzio

Jeff Healey: Guitars, Harmonica, Lead Vocals
Robbie Blunt: Guitars
Joe Rockman: Bass, Backing Vocals
Tom Stephen: Drums, Percussion
Bobbye Hall: Percussion
Benmont Tench: Keyboards
Kipp Lennon, Mark Lennon, Michael Lennon, Pat Lennon, Marilyn Martin, Timothy B. Schmit: Additional Backing Vocals

1. Confidence Man
2. My Little Girl
3. River Of No Return
4. Don't Let Your Chance Go By
5. Angel Eyes
6. Nice Problem To Have
7. Someday, Someway
8. I Need To Be Loved
9. Blue Jean Blues
10. That's What They Say
11. Hideaway
12. See The Light