今日はトラフィックが1971年にリリースした5thアルバム「The Low Spark Of High Heeled Boys」を紹介します。
$Blues Power

発売当時、LPは六角形の変形ジャケットでした。

前作のライヴ盤「Welcome to the Canteen」で一時的にトラフィックに復帰したデイヴ・メイスンが再度脱退した後にレコーディングされました。

オリジナルメンバーのスティーヴ・ウィンウッド、クリス・ウッド、ジム・キャパルディの3人にブラインド・フェイスからリック・グレッチ、デレク&ザ・ドミノスからジム・ゴードン、そしてアフリカ出身のパーカッショニスト、リーバップ・クワク・バーの3人が加わりました。

ジム・キャパルディはドラムスをほとんどジム・ゴードンにまかせてM-3、M-4のソング・ライティングとヴォーカルに専念しています。

ロック、ソウル、ジャズ、ブリティッシュ・トラッド、サイケデリック、プログレなどの要素をミクスチャーしたトラフィックならではのサウンドが全編に展開されています。

以前kossoffさんもこのアルバムを記事にされていますが、僕も全く同じ2曲の選曲となったのは決して偶然じゃないような気がします。

M-1のHidden Treasureはクリス・ウッドのフルートが印象的なブリティッシュ・トラッドをベースにしたミディアム・チューン。

スティーヴ・ウィンウッドの抑え気味なヴォーカルとイギリスらしい陰影と叙情性を感じさせるメロディが美くしすぎです。

Hidden Treasureの試聴は→こちらをクリックヘッドフォン

圧巻は11分44秒に及ぶタイトル・チューンの大作、M-2のThe Low Spark Of High-Heeled Boys

クールなスティーヴ・ウィンウッドのピアノとクリス・ウッドのサックスがアシッド・ジャズ、ジャズ・ファンク的なグルーヴを醸し出しつつ、プログレ、サイケデリックな要素が加わったカオスな世界を構築しています。

今日は1972年のLive映像を紹介しますが、多分ナチュラル・トリップ出来ると思います。

ベーシストの姿がほとんど見えないのですがドラムスがジム・ゴードンじゃない以外はレコーディングとほぼ同じメンバーだと思います。

<追記>
某所より情報が入りベースはデヴィッド・フッド、ドラムはロジャー・ホーキンスのマッスルショールズ組のようです。 この頃の動く2人の姿ってけっこう貴重かも。


The Low Spark Of High-Heeled Boys


Low Spark of High Heeled Boys/Traffic


Produced By Steve Winwood

Steve Winwood (vocals, guitar, piano, organ)
Chris Wood(saxophone, flute)
Jim Capaldi(vocals, percussion)
Ric Grech(bass, violin)
Jim Gordon(drums)
Rebop Kwaku Baah(percussion)

1. Hidden Treasure
2. The Low Spark Of High-Heeled Boys
3. Light Up Or Leave Me Alone
4. Rock & Roll Stew
5. Many A Mile To Freedom
6. Rainmaker
7. Bonus Track - Rock & Roll Stew (Single Version)