今日紹介するのはLAスワンプ界の最重要人物の1人、レオン・ラッセルが1971年にリリースした2ndアルバム「Leon Russell&The Shelter People」です。
Blues Power

Produced By Denny Cordell&Leon Russell


Leon Russell(vocals, guitar, piano, organ)
Chris Stainton,Joey Cooper,Don Preston,Jesse Ed Davis,Jimmy Johnson(guitar)
Jim Price,John Gallie,Barry Beckett(organ)
Carl Radle,David Hood(bass)
Jim Keltner,Jim Gordon,Chuck Blackwell,Roger Hawkins(drums)
Claudia Lennear,Kathi McDonald(vocals)
Nick DeCaro(string arrangements)


僕が初めてレオン・ラッセルを意識したのは1971年、中学2年の時に公開された映画「ジョー・コッカー/マッド

・ドッグス&イングリッシュメン」で山高帽をかぶった彼の圧倒的な存在感をスクリーンで見た時でした。


結局アルバムを聴いたのは高校に入ってからリリースされた3rdアルバム「Carney」だったので1stの「Leon Russell」やこのアルバムは後追いで聴いた事になります。


今作は大きく分けて4つのセッションでレコーディングされています。


①「シェルター・ピープル」と名付けられたドン・プレストン、カール・レイドル、ジョン・ガリー、チャック・ブラックウェル、ジョーイ・クーパー、クローディア・リニア、キャシー・マクドナルドによるLAレコーディング。(M-1,2,4,8,10)


②「フレンズ・イン・イングランド」と名付けられたクリス・ステイトン、ジム・プライス、カール・レイドル、ジム・ゴードンによるロンドン・レコーディング。(M-5,6,11)


③「タルサ・トップス」と名付けられたドン・プレストン、カール・レイドル、ジェシ・デイヴィス、ジム・ケルトナーに

よるマッスル・ショールズ・レコーディング。(M-3)


④マッスル・ショールズのバリー・ベケット、ジミー・ジョンソン、デヴィッド・フッド、ロジャー・ホーキンズをLAに

呼び寄せてのレコーディング。(M-9)


意識して聴いているとメンバーや録音地による微妙なニュアンスの違いはありますが、レオン・ラッセル独特の

あくの強い歌声と泥臭いサウンドは全編を通じて終始一貫しています。


M-2のOf Thee I Singは①「シェルター・ピープル」のセッションによるアップ・テンポのロック・ナンバー。


レオン・ラッセルのヴォーカルところころ転がるピアノ、クローディア・リニアとキャシー・マクドナルドによるパワフルな女声コーラスがぐいぐい盛り上げていく展開が圧巻です。


M-3のボブ・ディランのカヴァーIt's A Hard Rain Gonna Fallは③「タルサ・トップス」のセッションによるミディアム・ナンバー。


ジム・ケルトナーとカール・レイドルの叩き出すタイトなリズムをバックに淡々とした中に情感のこもったレオン・ラッセルのヴォーカルとジェシ・デイヴィスのスライド・ソロが印象的です。


M-5のHome Sweet Oklahomaは②「フレンズ・イン・イングランド」のセッションによるナンバーで、レオン・ラッセル、ジム・ケルトナー、ジェシ・デイヴィス、デヴィッド・ゲイツ、カール・レイドル、ドン・プレストン、チャック・ブラックウェルの故郷であるオクラホマを歌っています。


なお、ここでのクリス・ステイトンはキーボードでなくギター、ジム・プライスはホーンではなくオルガンをプレイしています。


Shelter People/Leon Russell

1. Stranger In A Strange Land
2. Of Thee I Sing
3. It's A Hard Rain Gonna Fall
4. Crystal Closet Queen
5. Home Sweet Oklahoma
6. Alcatraz
7. The Ballad Of Mad Dogs And Englishmen
8. It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry
9. She Smiles Like A River
10. Sweet Emily
11. Beware Of Darkness

Of Thee I Sing、It's A Hard Rain Gonna Fall、Home Sweet Oklahomaの試聴はこちらヘッドフォン