今日も暑かった。


こんな日に聴くジェイムズ・テイラーの優しい声はすごく気持ちを爽やかにしてくれる。


今思うと前作の「Gorilla」でサウンドの方向性をほぼ確立した彼がその翌年の1976年にリリースした7thアルバムが「In The Pocket」だ。


裏ジャケにはスーツの下に前作の「Gorilla」のジャケットをプリントを印刷したTシャツを着たJTが写っていてちょっとお茶目だ。


「Gorilla」と同じくプロデューサーにレニー・ワロンカーとラス・タイトルマン、ストリングス・アレンジにニック・デカロを迎えロスアンジェルスでレコーディングされた。


バックにはおなじみのダニー・コーチマー、ラス・カンケル、リーランド・スクラーの3人に加えクラレンス・マクドナルド、ヴィクター・フェルドマン、ミルト・ホランド、ワディ・ワクテル、ウィリー・ウィークス、ジム・ケルトナーなどのスタジオ・ミュージシャンがクレジットされている。


更に奥さんのカーリー・サイモンはもちろんスティーヴィー・ワンダー、アート・ガーファンクル、デヴィッド・クロスビー、グラハム・ナッシュ、ヴァレリー・カーター、ボニー・レイットなど豪華で多彩なゲストが参加している。


このアルバムの代表曲はなんと言ってもヒットした1曲目のShower The Peopleだろう。


サビのメロディーとリフレインが印象的な名曲だ。


James Taylor - Shower the People (Beacon Theatre 1998)


後は異論を覚悟で個人的に好きな2曲をピック・アップ。


まずは6曲目のDaddy's All Gone


ジェイムズ・テイラーらしいシンプルで美しいメロディー・ラインとジェイムズ・テイラーとダニー・コーチマーとのエレクトリック・ギターの絶妙なコンビネーション、クラレンス・マクドナルドのフェンダー・ローズの音色、ラス・カンケルとリーランド・スクラーの職人技のリズム・コンビネーションは何も言う事がないっす。


もう1曲は9曲目に収録されているスティーヴィー・ワンダーとの共作、Don't Be Sad 'Cause Your Sun Is Down


スティーヴィー・ワンダーのような独自の個性が明確なアーティストとのコラボレーションにもかかわらず、いつものJT節がそのまんま。


ハーモニカはもちろんスティーヴィー・ワンダー。


In the Pocket/James Taylor


Daddy's All Gone、Don't Be Sad 'Cause Your Sun Is Downの試聴はこちらヘッドフォン