日本いまどこに向かおうとしているんだろう。
そんなことを考えていた。
今日俺はとても感動した。
昨日から開催されている
新宿伊勢丹の「イタリア展」に行ってきた。
ピザにパスタに、ワインにジェラートに。
イタリアには陽気な太陽と最高のグルメがある。
そこには伝統を守る、心意気がある。
人々の笑顔と、高らかに聞こえる「ボンジョールノ」。
地中海に思いを馳せながら
今夜、ワインとチーズで、
気持ちいい~。
まあ、ここは練馬じゃけどね?
待ちに待ったイタリア展。
何はともあれボンジョールノ~!
世界で一番
グルメな人たちの
選び抜かれた素材と
それに対する情熱が
やってきた 。
そうだよ、俺は虜なんだ。
その眩しい限りの愛にね。
屈託のない笑顔にね。
イタリア食文化発祥の地とも称される
エミリアロマーニャ州を特集した
今回のイタリア展。
さすがに、試食をしたもの全てが 、
うまい。
常に俺は田崎真也の気持ちで、
チーズを、アンチョビを、ピクルスを、
つまようじを介して、次々と口にほおりこむ。
マイルド、セクシー、芳醇。
う~ん。何とも陳腐。
田崎氏のボキャブラリーを一瞬欲した。
素人ながら、シンプルに叙述するならば、
草原の子羊の午後3時のうたた寝。
お口の中にカメラを設置したならば、
そんな牧歌的な風景がふんわり、ある。
なぜ車で来たのか、自分を責めたくもなる。
ワインが飲めない。
大人の計画性。
近頃大切だよな。
そういうの。
御歳30、今後気をつけたし。
さて、今回の目玉はこちらのピザ。
王道のトマトベースのピザとはかなり
かけ離れたイメージの色合い。
基本はノンソースで、素材のうまみとその
コンビネーションから醸し出される風味で
もっていく。
この考え方、俺は好きだ。
等間隔に置かれたサーモンと
ズッキーニのペーストが味のまとめ役。
具材としては、エビ、ほたて、ズッキーニ、
モッツァレラチーズ。
そしてこのピザの一番の特徴が、メロン。
驚きだよ。メロンだよ。
これが、思いのほか合う。
これはクリエイティブかつ、
新しい!
ブオーノ!
生地自体の味も美味しく、
「パリっ、ふわっ。」
ナポリの薄いものよりは
多少、厚みがあるんよね。
生地自体に練りこまれたであろう塩の加減がこれまた、
塗られたオリーブとあいまって非常に美味。
やらしいわ~。
単純に、いま思う。
俺はこんなクリエイティブなピザを待っていた。
やるね、本場イタ~リア!
頼んだブラッドオレンジジュースの酸味が
このオーガニックな味付けのピザとやけに合う。
腹ごしらえをして、
ぐるぐる回る。
あたり一面が俺にとっては
まさに、イタリアだった。
ローマの休日が好きだ。
ベスパに乗って、スペイン広場を
抜けると、だいたいこんな感じだ。
イタリアの食文化にはつくづく感心する。
これでもかと言わんばかりに、これである。
そう、デートに定番のジェラートタイム。
必要でしょ。この感じ。
いやいや、ちょっと待ってくれ。
あてがったようなジェラートなら要らないよね。
本来、
この完成度のジェラートがデートの
クライマックスには必要とされているはずなんだ。
美味い。
いや、上手い。
ソフトクリームに乗っているのは、
アマレナというイタリアのワイルドチェリー。
アドリア海に面したエミリアロマーニャ州の太陽を
浴びて育ったこのアマレナは、
老若男女、好き。絶対。
ミキプルーンが苦手な人こそ、
食べたほうがいい。
明日へいける瞬間。
その瞬間がここに訪れる。
チーズを買った。
必然的にワインと言う名の
魅惑の赤い液体はついてくる。
家で飲むよ、そりゃ。
でもね。
ここは日本だ。
でもね。
俺は日本が大好きだ。
でも、正直とても窮屈に感じることもある。
特にここ東京ではね。
イタリアの食文化に触れ、
長靴の形をした世界一おしゃれな国の
風土と人間たるや、その美しさを再認識した。
大切だと思う。
う~ん、経済大国がなんだってのと。
円高だの、どうのこうの言ってる暇はない。
日本が元来持ってる美しさ。
それはいったいなんだろなって考えさせられた。
今宵は少し、ワインを飲みながら
自分が生まれたこの国に対して、
いま俺ら世代に何ができるか、
そんな大そうなことを考えている。
行き詰った感のある世界に対して、
高らかに響く・・・
ボンジョールノ!
栄枯盛衰を経験したイタリアは、
何もかも分かってらっしゃる。
日本なりのボンジョールノなテンション。
俺はそれを追求したい。
伊勢丹ありがとう。
俺はあんたらのやりたいこと応援するで。
※イタリア展詳細はこちら⇒http://