さて、とうとう、QR1に最終的に付けてみたいCPUを手に入れた。
基本的にPC
QR1につけることができるCPUでは最高クロックのcoppermine PentiumⅢ 1GHz だ。

PCを弄り始めた時には、結構良い値段でオークションに出品されていたこのCPUも、現在では1000円しないものもあり、数も希少になってきた。

まあ、搭載できるPCが殆どなくなってきたからだろう… こんなCPUではウェブ閲覧でもページの表示待ちが長くかかる。

でも、あまり意味がなくても、このPCにできる最高のスペックを試してみたい…!!!
しかし、熱問題がある。
前回安定して動作していたPentium!!! 850MHzはTDP27.5Wだが、今回の1GHzは34W、発熱はかなり増大する…

そこで、前回作った熱伝導板をちょっと改良して
基本的にPC
表面積を増やし、放熱を高める工夫をしてみた

…って、ヒートシンクってそもそもこういう発想なのだな…
CPUとヒートシンクの間に挟みこんで、銅板で放熱とアルミ板への熱伝導を狙う

…はずだったが、ヒートシンクと裏蓋との狭い隙間には入らないので、片方はヒートシンクの上に蛇腹部分をやや伸ばし気味に這わせ、片方は、伸ばしてアルミ板へ伝導させることに。

また、祈りながらスイッチを入れると
基本的にPC
ちゃんと認識。

温度をチェックしながら、PCをちょっと高負荷(MIXIアプリ・サンシャインタウン…このPCにはこれくらいが限界と思い)にして様子をみる。
基本的にPC

…CPUが1GHzほぼ100%で動作しつづけて、室温20℃でなんとかギリギリ80℃いかないくらい…700MHz駆動が続くと40℃くらいに下がる。

ノーマルで850MHzだとすぐ85℃くらいになるので、冷却効果はかなり上がっているのだが、夏はかなりキビシイかも…

でもしばらくは最高スペックを堪能しよう。


…と、ここまでは、二月の時点。

しかし、100%動作で80℃になってしまうのは、困りもの…

その後、「起動する」というジャンクQR3を1000円ちょっとでヤフオクにて落札。

QR3からヒートパイプが3本あるヒートシンクを移植してやると、CPU温度は、

な、なんと1GHzでぶん回しても、70℃前後で稼動するようになった!!

無事、CPU温度の面では解決!

しかし、Pentium3の900MHz、1GHzはCPUのコア電圧が、0.1V高くなり、この面で不具合が起きないかが不安ではある。

ブログにコメントいただいた、「ユラリン」様の提案にしたがい、CPUIDでコア電圧を下げられないかと思ったのだが、Pentium3は対応外。

そこで、QR1E/BPの修理をお願いした方に、質問をして、以下の回答をいただいた。


コア電圧の0.1Vの違いはもとの1.6Vにたいしては6%程度の差ですから、電気の
世界では一般的には誤差は±5%、安全係数は±10%として設計しますので、動
作上は問題なしと考えます。
 近年、信号線の増加にともなってGPUやメモリチップには昔ながらの表面実装で
はなくBGAパッケージのものが使われるようになりましたが、そうした基板の故障
要因は、ICチップの発熱量が大きく、チップ自身の膨張係数とチップから出た熱が
伝わったガラスエポキシ基板の膨張係数が異なるために、チップと基板の間のボー
ルが移動してしまい、発熱と冷却の温度差が大きいほど移動量が大きく、その上下
の接している部分のハンダが金属疲労を起こして破断し、結果的にチップと基板の
間の導通がなくなることにあります。「グラフィックチップが壊れた画像」「メモ
リが故障」などの形で現れ、NVIDIA製チップ搭載マザーの故障、プレステ3の故障
などはつとに有名ですが、QRにおいても発熱時の高温、電源OFF時の冷却の温度差
は、メモリスロットコネクタのはんだ割れなどに象徴されるような「製造工程で使
用はんだ量をけちったため基板パターンと部品の接合厚さが極端に薄い基板」に
おいて故障面では断線系の悪影響を及ぼします。
 したがってCPU自体の発熱量はもとより、CPUへ電力を供給するラインにおいて
も流れる電流が増えれば個々の部品の発熱量も増加しますので、1GHzCPUの使用
はマシンへのストレスという面では悪い要因ばかりだと思います。また電子部品
の劣化(=材質、特性の変化)を促進させるものは「熱」と「紫外線」ですから。


なるほど、クロックをあげるとCPUの発熱量が増えるので、そのことばかりを気にして対処していたが、
増える電流量によって起こる他部品の発熱についても考慮が必要なのか…

そうかんがえると、1GHzでやみくもに最高クロックでの動作で自己満足を得るより、
コア電圧が同じ850MHzで、CPUの冷却をしっかりしたほうがいい…

次回、850MHzで現時点でもっとも簡単で放熱効果が得られる銅板と簡易ヒートシンクの形状について…

アップする、予定…