実務基礎刑事 書き方の注意点 | 旧司法試験から予備試験、司法試験へ

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『花瓶に水をあげましょう 心のずっと奥の方』~THE BLUE HEARTS「情熱の薔薇」

1.昨年の「事件」について

去年は、みんな相当焦りました。当然犯人性を予想していたからです。

私も、一瞬かなり焦りましたが、逆に、これはみんな書けないからラッキーだとも思いました。

前年度、論文に合格し、口述対策として一応やった、つまり、一通り条文を押さえて、流れを押さえてと、そういう知識確認をやったことがあったからです。

 

しかし、それは半年以上前のことであり、かなり忘れていましたので、設問を読んで、これはうまく書けないなと、うまく書けないけど、条文にそって、なんとかスペースを埋めるしかないなと、開き直って答案を作成しました。

 

 

ただ、本当に何も準備していなかった人は、大変だったと思います。

 

ロー生なら、一応授業でやるところだと思いますが。そうじゃない人は、大変だったのではないかと。

ただし、2012年あたりの口述で聞かれていたと思いますので、やはり、こうした情報のチェックは不可欠だということでしょう。

 

2.犯人性

 

さて、今年は犯人性に戻るのでしょうか?

この場合の考え方、書き方の基本はシンプルです。

ブツを媒介として、被疑者と犯人をつなげる、ということです。

 

被疑者とブツがつながっている、犯人とブツがつながっている、だから被疑者と犯人がつながる。

 

確実なものから、項目を立てて書いていく。一昨年なら、メモリーカードが最重要だったので、これから書いていく。

この基本を意識すれば、大きく沈まないと思います。

※今は視聴できませんが、塾の呉講師の無料動画でこの趣旨の説明があり、目が覚めました。

 

3.手続き問題

 

犯人性が出る場合、プラス、手続き関係で1問出ます。

もし、1日目の刑事訴訟法で伝聞が出なかったら、実務で出る可能性もあります(2012?)。

 

このほか、逮捕手続など、気になるポイントはありますが、多くの人にとっていやなのは、保釈あたりではないでしょうか?

 

今からきちんと見ておく時間はないと思いますが、権利保釈と裁量保釈あたりは意味が分かる程度にはしておいたほうがいいかも、です。

 

なお、刑事手続きについては、辰巳の青い本の最初のパーツが非常に充実しています。

 

赤い本と異なり、青い本は独習にも向いており、かつ、刑法の試験頻出ポイントが詳しく解説されています。

今から読むこちは勧めませんが、口述対策にもなるので(去年は誤振り込みが聞かれた。新庄先生の解説そのまんま)、おすすめです。

 

刑事手続きのところは短いので、持っていない人も友達に借りるなどしてザーッと読むのも、若干の余裕があればやってもいいと思います(会社法の基本論証も怪しいという人は、そっち優先)。

 

 

4.法曹倫理

 

口述では、刑事でも普通に聞かれます。私は2回口述を受けて、2回とも刑事で法曹倫理を聞かれました。

時間がない中で押さえるとすると、まずは誠実義務(基本規程5条あたり?)、消極的真実義務、かんれんで、基本規程の75条。昨年聞かれました。

あとは利益相反。共犯関係にある複数被告人の弁護は一昨年聞かれました。

余裕のある人は、口述のやり取りを抑えるのがよいと思いますが、たぶんできないでしょうから、万一刑事で法曹倫理が出た場合は、5条、75条あたりは重要だということと、利益相反は民事だけでなく、刑事でも問題となることを覚えておいて、あとはなんとか、常識に沿って書くと、そんな感じで大丈夫と思います。

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