“お家騒動”勃発と騒がれる野副・富士通社長の唐突辞任 | 日刊 鼠小僧

“お家騒動”勃発と騒がれる野副・富士通社長の唐突辞任

 富士通の野副州旦社長が「病気療養」を理由に9月25日付で相談役に退き、間塚道義会長が社長を兼務した。


 間塚会長―野副社長体制は昨年6月にスタートしたばかり。それが僅か1年3ヵ月でのコンビ解消である。富士通自体が筋金入りの“お家騒動”体質を引きずっているだけに、会社側の「公式見解」を額面通りに受け取る関係者は皆無に等しい。


 第一、野副社長は9月14日に同社が開いた「富士通フォーラム2009」に元気な姿を現し、聴衆を前に熱弁を振るっている。その人物が療養に専念するほど病に冒されていると告げられても、世間は眉唾としか受け取らない。


 そもそも経営トップを引き摺り下ろした際、血生臭い権力抗争隠蔽する常套句が「健康上の問題」に他ならない。
 間塚会長―野副社長体制が誕生した昨年6月、それまで権勢を誇ってきた秋草直之会長―黒川博昭社長コンビが経営の第一線から退き、秋草氏は取締役相談役、黒川氏は相談役に就いた。本来であれば野副社長の誕生に伴い黒川氏が会長に就き、秋草氏は相談役に退くのが順当な人事である。だが、実際にはそうならず、ワンセット辞任となったことがミソ。


 実は野副社長は「富士通のドン」の異名を取った秋草氏の懐刀として知られ、一方の間塚会長は黒川氏とはツーカーの仲。そのため秋草氏の影響力を排除しようとした黒川氏が「差し違えの挙に打って出た」と解説する向きもいた。今回、秋草氏直系の野副社長が唐突に辞任し、後任の社長を間塚会長が兼務したことで業界筋は「今後、秋草派が次々とパージされるのではないか」と、同社の“お家芸”と化した権力抗争の再燃を警戒する。


この記事に関する他のニュースを探す


fc2バナー にほんブログ村 政治ブログへ


忠太郎 の過去の記事

>トヨタが巨額の赤字垂れ流し予想の“魂胆”

>デパート業界が戦々恐々とする高島屋社長の“次なる仕掛け”

>憲法違反を承知で世襲排除の“デキレース”を競う永田町の愚。

>厄払いが急務、三菱UFJ証券が嵌った“醜態地獄”

>経済ウラ街道「ヤバイ(怖い)話!!」みずほコーポレート銀行

内側から見た富士通「成果主義」の崩壊 (ペーパーバックス)/城 繁幸
¥1,000
Amazon.co.jp