検察が狙う!東北の「小沢王国」岩手と秋田県。 | 日刊 鼠小僧

検察が狙う!東北の「小沢王国」岩手と秋田県。

 「続投」を表明した民主党の小沢一郎代表だが、党内外の視線は日々、厳しさを増しているという。党独自での4月の世論調査の結果次第では電撃辞任もありうるという。


 しかし、それ以上に気がかりなのは東京地検特捜部の水面下の動きだ。小沢氏の公設第1秘書の起訴に踏み切ったが、さらに小沢氏を追い詰める捜査を継続中だという。

 「検察の次なる本当の狙いは東北の〝小沢王国〟です。東北地方でのゼネコンを中心とした献金システムの解明にあります。とくに岩手と秋田県は小沢チルドレンと言われる2人の知事が当選している。選挙では西松建設は下請け会社で作る組織を通じて名簿集めに熱心に取り組んでいたというし、逮捕された公設秘書が仕切っていたとみられています。いよいよ検察VS小沢の第2ラウンドの開始です」(政治部記者)

 秋田県の寺田典威知事は新進党時代の小沢氏らの要請を受け横手市長を辞して知事選に出馬した経緯がある。次男は民主党の秋田1区選出の衆院議員だ。岩手県の達増拓也知事は新進党や民主党の議員を務めた元官僚で、小沢氏の側近。県の補正予算の再議を求めて議場で土下座したことでも有名だ。

 地元関係者は「岩手、秋田の知事選の際には東北地方に支店、営業所のあるゼネコン各社は社員や下請け企業の従業員を大量に動員して熱心に支援活動をした。それというのも東北地方の公共工事に大きな影響力をもつ小沢氏側とのつながりを深めようというのが狙いでしょう。チルドレンを応援することが、小沢氏につながるという図式です」と解説する。

 「陸山会」の会計責任者の大久保隆規容疑者(47)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=が裏で仕切っていたと見られている。
 岩手県では06年に西松建設が肝沢ダムの洪水流水調整施設工事を約100億円で共同受注している。秋田ではここ数年の県工事資料を任意提出するようもとめられている。その量は段ボール箱十数個分にあたるという。東北6県のうち、小沢王国と呼ばれる両県にマトが絞られている感じだ。

 小沢氏側が〝検察不信〟いう以上、検察も引き下がれない。徹底的に献金ルート解明をせざるをえない。すでに応援をあおぎ捜査を続行中だという。いまは「嵐の前のなぎ状態」だそうだ。