ポスト麻生〝騒動〟を嗤う。最大の敵はマスメディア!? | 日刊 鼠小僧

ポスト麻生〝騒動〟を嗤う。最大の敵はマスメディア!?

 「酔っぱらい会見(中川前財務相)のツケはデッカすぎる」と自民党の麻生太郎首相サイドは長嘆息する。


 若手や1年生議員の間からは公然と「これでは選挙を戦えない。麻生首相は禅譲をー」というセリフまで聞かれる始末。ポスト麻生への腹の探り合いも始じまっているという。だが、後任を誰にするかなどは全く霧の中だ。噂話と情報だけが先行しているのが本当のところだ。


 自民党のベテラン議員が愚痴る。
 「首相候補として上がっているのはマスコミ情報に過ぎない。一番の敵はマスメディアだ。テレビも民主・小沢派と麻生降ろし派に分かれた。テレビ朝日は民主党寄り、新聞も3大紙のうちM紙は小沢についた。連日、あおるから支持率だって下降する。景気回復問題など真っ当な報道をしない。揚げ足取りのやじ馬だ。テレビや新聞は『国民はとか国民の声は‥』という言葉を軽々しく使わないでもらいたいよ。国民は自分、おのれ個人のことだろうが」

 しかし、自民党では「麻生降ろし」の動きがあわただしくなりつつあることは否定できない。
 ポスト麻生へ最有力候補として浮上しているのが、中川昭一氏の後任に就き経済、財政、金融の3つのポストを兼務する与謝野馨氏。他では小泉純一郎元首相とその番頭役の中川秀直元幹事長が推す小池百合子元防衛相や、石原伸晃元政調会長の名があがっている。

 「禅譲を‥」といった後藤田正純氏が推したのが石破茂、野田聖子の両大臣だ。
 だが、「この難局に泥船に乗りたくはない」というセンセイもいて、何人かは「音はすれど動かず」の構え。むしろ派閥間の動きが生臭くなってきているという。
 ポスト麻生への主導権争いは急で、古賀誠選対委員長は、古賀派と麻生派を合流させ「大宏池会」の結成をめざし、最大派閥の町村派に対抗する構えをみせている。生き残りと目前の「ポスト麻生」の主導権掌握を狙った動きだ。

 「麻生首相はしぶとい。オバマと初の首脳会談をきっかけに得意と自負する外交でポイントを稼ぐことだってありうる。マスメディアが騒いでいるほど自民党内は浮き足だってないよ」
 自民党・中堅議員は嗤うのだが、日々生臭くなってきていることは確かだ。

 政界の一寸先は闇か。