日大総長選、戦いすんで怪文書。
日本大學の3年に1回の総長選(6月19日)は現職の総長と副総長が争った結果は副総長の酒井健夫生物資源科学部部長(64)の圧勝に終わり新体制も決まった。
日大といえば在校生だけでも10万人、年間予算は2500億円を超えるといわれるマンモス大学だ。それだけに総長の椅子を巡っては、これまでキナ臭い動きがあり、その裏では怪文書合戦が繰り広げられてきた。今回も前例にもれず数種類の怪文書がバラまかれたという。
「怪文書が乱舞するのは毎度のこと。買収、利権話までありカラ手形なんて珍しくもない。今回は怪文書の数という点では多かった。不明朗な金銭の話もあったり尾行するという探偵まがいのこともやっていたという話を耳にした。ただ、無事に決着は見たものの次々と出てくるでしょう。落着くまでには時間がかかるでしょう」(大學関係者)
なかでも強烈なのは日大に政治ブローカーが介在して学内の特定の人物と組んで「競売入札妨害」をしているという内容の告発もの。会社名、個人名も記されており、東京・向島の料亭で密談したことまで、事細かく書かれている。
ある部長と政治ブローカーとで日大の入札が動かされていることは我慢ならないと、なげいている。
また学部長就任祝いのパーティは帝国ホテル、ホテル・ニュー・オータニといった一流ホテルで行なうのは常識で、パーティには広域暴力団の幹部とおぼしき人物が必ず顔出ししているという。
元々は、怪文書には戸籍がないと言われるように信憑性となると怪しいところもある。
だが、乱舞した(一説には10種類)怪文書がスゴイのは社名、部署名、氏名が実名で登場していることだろう。学問の府であるはずの大學が、学び舎というより企業化してさらには伏魔殿とかしたのではないかと錯覚さえ覚える内容だ。
しかし、あるOBはこう反論したものだ。
「私立のマンモス校は何処も似たり寄ったり、あることでしょう。ただ、うち(日大)がスケールがデッカイというだけですよ」
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