民主党は「デタラメ派」か。問われる公約。 | 日刊 鼠小僧

民主党は「デタラメ派」か。問われる公約。

 民主党は「デタラメ派」であり「ばらまき派」だ。


 自民党の与謝野馨前官房長官のテレビ収録での民主党の政策批判が波紋を呼んでいる。代表選(9月21日)に向けて熱い夏を迎えているところに難くせをつけられた格好の民主党の議員はカリカリ。


 与謝野発言に「まるで財務省の族議員だ。何兆円足りないという言い方は財布の底のそ底をみせてからいいなさい」(菅直人代表代行)と反論している。
 与謝野氏が「デタラメ派」といったのは民主党の政権公約を批判したものだ。
 最低保障年金、農家の戸別所得補償などの民主党公約どうりにやると莫大な財源が必要。「総額30兆円超にもなるばらまきだ。年金を全部税方式にすれば消費税は11%になる」と指摘、あれもこれもただにする「デタラメ派」とも決めつけた。
 いわば「公約なら実現可能なことを言いなさい。財源の裏付けはあるのか。経済成長ですべて解決出来るわけがないだろう」というのだ。

 民主党の選挙公約については先の参院選で掲げた政権公約の農業政策の実現性について党内から疑問視する声が出たほど。同党のマニュアルについては「たとえば政権奪取したら公約を実現できるのか」といった不安視するむきもある。
 与謝野氏は財源面で疑問を呈しているのだ。年金改革で15兆円、公立高校の無償化で3・5兆円、農家戸別所得補償で数兆円などなどがかり民主が主張する暫定税率廃止分などを加えると、「あなた達がいう15・3兆円ではとてもとても、倍の30兆円をこえますよ」というのだ。

 この論争は消費税アップ派の与謝野氏らと経済成長でという「上げ潮派」の中川秀直前幹事長らとのバトルに似ている。
 ただ自民党内の政策論争とは違い、相手は民主党。選挙公約のマニュアルにクレームをつけた格好である。政権交代を目ざす民主党だが、公約実現のための財源捻出論争は今後も過熱しそうだ。代表選をすべきかどうかざわついている前に実現可能な公約作りこそ大事ということか。

 党内から「無理だよ」と疑問符をつけられないような公約作りして頂きたいものだ。