密約説?また北朝鮮に騙される! | 日刊 鼠小僧

密約説?また北朝鮮に騙される!

 人さらい、拉致国家・北朝鮮にどこまで甘いのか。日本政府は北京で9ヵ月ぶりに日朝の外務省実務者公式協議を開いた。

 北朝鮮は「拉致問題」の再調査、70年に起きた「よど号ハイジャック事件」の犯人たちの引渡しを示唆した。拉致問題も今さら調査でもあるまい。振り出し論議ではないか。
 拉致被害者家族会が「日本政府はいままで何をやっていたのか」と怒るのも当然だろう。何度も煮え湯を呑まされて来た。

 ところが、日本政府の腰抜けぶりというか、お人好しというべきなのか、その2日後に突如「1部制裁解除の方向」との発表に踏み切ったのだからあきれる。
 ある政治部記者が驚くべき事を言っている。

「基本的行動がない限り、経済制裁はしない、と突っぱねてきた日本政府の変節ぶりには仰天です。一説には今回の交渉の裏で拉致被害者を巡り福田首相と金正日総書記の間で“密約”が交わされていた可能性があるんです」

 日本は06年に北朝鮮がミサイル発射や核実験を行なって以来、経済制裁を科してきた。それを突然の1部解除だ。「何かあったのか」と疑問を抱くのは当然で、自民党をはじめ超党派の議員でつくる「日朝国交正常化推進議員連盟」(山崎拓会長)の国会議員のはしゃぎようでもわかる。
 1部解除を提案したのは日本側だったという。
 日朝間の人の往来をはじめ、航空チャーター便や人道支援物資の積み込み目的に限って船舶の入港の規制解除をするというものである。

 またもやデタラメ情報かもしれなのに調査の見返りに、これだけの譲歩である。北朝鮮側が「大満足」とコメント。喜んだのはいうまでもない。

「北朝鮮に柔軟な議員たちが動いたと聞いています。強硬派の安倍前首相が山崎拓氏らを指して『百害あって一利なし』『百害あって利権あり』とまで批判したのは、北朝鮮外交の裏を知り尽くしたいるからですよ。山崎氏はカンカンに怒ったが、北をめぐる利権に巣食うグループが暗躍しているもとは確かでしょう」(政界通)

 利権疑惑についてはいずれ明らかになるだろう。真偽の程はともかく噂は流れていた。

 そこで「密約説」だが、ある情報によると「残りの拉致被害者を帰すというもので、具体的な氏名も出してきた」のだという。
 こんどは、その見返りに北朝鮮は「戦後復興支援金」として「3兆円」を要求してきているという。狡猾極まりない北朝鮮のことである、外交交渉には簡単には応じない。
 福田首相としては拉致問題の解決で政権浮揚のキッカケをという狙いだろうか。それでは屈辱外交の何ものでもない。翻弄されっ放しである。何度、煮え湯を呑まされれば気が済むのだろう。

 米国の口ぞえがあったという説もあるが、6ヵ国協議を含めて、こと北朝鮮問題に関しては米国をどこまで信頼していいものか、怪しいものがある。日本は堂々たる自主外交は出来ないのだろうか。

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