権力闘争か。学校法人「常翔学園」のドタバタ劇。 | 日刊 鼠小僧

権力闘争か。学校法人「常翔学園」のドタバタ劇。

 大阪工業大学、摂南大學、広島国際大学などを運営する学校法人「常翔学園」(大阪市、坂口正雄理事長)が大揺れだ。


 学園にあるまじき怪文書が飛び交い、理事に名を連ねる弁護士が、他の理事から「懲戒免職」請求されたり、理事長が吊るし上げられたりで、およそ学校経営者としては信じられないような事が起こっている。


 怪文書も今年4月に2度にわたってバラ撒かれたほど。「常翔学園をよくする会」と名乗る文書は「常翔学園の皆様」と題して学園の将来を憂えている。批判、攻撃の矛先は坂口理事長で、同氏の出身企業との癒着を糾弾している。
 同学園は07年に啓光学園をグループ校におさめたが、学園の運営と経済的補助の疑惑についても追及している。騒動は同学園理事でK弁護士の懲戒申し立てにまで発展している。なんと大阪弁護士会に複数の理事が懲戒を申し立てたというのだからおだやかではない。


 ことのいきさつはやはり坂口理事長がらみである。
 ある情報によると、坂口理事長は学園の内規に違反して寄付行為など違反をした。それを5月末の学園理事会で追及。事実関係を並べて「解任」動議を出した。
 ところが先のK弁護士の理事をはじめとする他の理事の反対で否決されたという。物言いが空振りに終わったのだ。騒動の発端である。
 しかし反坂口派は治まらない。攻撃の矛先を坂口氏関連の企業にも向けている。


 坂口理事長は、きんでん(大阪市東成区)、関連会社の電気設備・建設工事のメツクス(大阪市東成区)の役員、代表取締役だったこともあり、両社との工事を巡る癒着が問題視されている。金銭がらみだ。いま学園内では公然と噂されている。しかも大阪弁護士会をも巻き込んだ騒動だけに始末に終えない。


 学園関係者はこんなことを言っている。
「内部抗争ですよ。理事長解任動議が僅差で否決されたことが、火をつけた。そのカギを握っていたのが問題のK弁護士理事だっただけに攻撃の矛先がそっちに向いた。顧問弁護士としておかしいじゃないかというのです。事が長引くと学園全体を巻き込むことになるでしょう」
 学園騒動は周期的にやってくる。そのほとんどが人事、金銭がらみである。


 ちなみにラグビーなどのスポーツで知られる大工大高は常翔学園に校名変更になる。


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