ファイルNo,307 F様 R1Zメンテその1 | takuオーナーのブログ

ファイルNo,307 F様 R1Zメンテその1

先日入庫したF様のR1Zです。

 

他店で購入されてまだそれほど経っておらず

外装関係は抜群にきれいです。

ですが乗り出してみるとエンジンの正面の油汚れがとても酷く、

許容レベルを超えています。

購入したショップにてエキパイの再脱着を施すも

あまり状態が進展しないので見て欲しいとの事。

 

入庫時のエンジンの写真が抜けてしまいましたが

確かにすごい汚れ方です。

当初YPVSバルブの吹き抜けか?

とも思いましたがそれだけではなく、

クランクケースの合面からも吹き抜けている感じでした。

走行距離はメーター読みで15000キロちょい

 

↑クランク左シールです。

 だいぶ消耗している様です。

↑クラッチ周辺はきれいですね。

 ストレーナーも交換の必要がありません。

 

↑シリンダーです。

 YPVSバルブシールは多少なりとも吹き抜けてきますが

 バルブの状態は意外に良さげな感じです。

↑今回はO/Hを最小限に済ませるため

 ボーリングは行わない予定でした。

 シリンダー内に大きな傷もなくまずはホットしました。

↑↓ノーメンテの車両ですと腰上パーツにガタが出て

   バルブホルダーの合面もガビカビになってくるのですが

   両サイドとも問題無し。   

↑YPVSバルブも再利可能。

↑ホルダーも再利可能状態で驚きました。

 パーツ同士の相性が良かったのか?

  一度腰上のメンテを行っているのか?

  乗り方が上手いのか?

 いずれにしても珍しい事です。

↑ピストンも清掃して再利します。

 因みに純正スタンダードサイズです。

↑ヘッドの燃焼室も問題無し。

↑クランクの開きは問題無し。

↑ですがクランク左シールの当り面が心配の種です。

 右側はセパレート式になっているので

 スペーサーカラーを交換すればOKですが

 左側はシャフトにダイレクトなので

 シールリップの当り面の状態が悪くなると

 シールを新品に交換しても早期に吹き抜けてくるのです。

 ここでクランクをどうするかはF様に決めて頂きます。

 

↑肝心のクランクケースの合わせ面ですがご覧の通りです。

 入庫してエンジンをかけた時に合わせ面に気泡が出たのですが

 やはり吹き抜けていたのだと思います。

↑クラッチは問題無し。

↑シフトシャフトはシール漏れしていましたので

 お約束の交換です。

↑エンジンマウントボルトも腐食大ですので交換予定。

 

↑オイルポンプは再利の予定。

 もちろんガスケット類は交換しますので

 一度清掃して様子をみます。

 その他ミッション系の写真はいずれ組み上げ時にまとめてアップします。

 

 と言う事で今回の車両は間違いなくきれいな個体でした。

 大切に保管されていたのかもしれませんね。

 それでも経年劣化によるトラブルは避けられませんので

 そろそろ私のRZRなどもエンジンのメンテを考えないと

 駄目な頃合いかなぁ~なんて思ってしまいました。

 前回O/Hしてから10年以上経ってますからね

 シール類がヤバいかも・・・