ファイルNo,152 N様 RZRメンテ
前回キャブのO/H他 もろもろメンテした
N様のRZRです。
↓ その時の記事
前回チェンラインの問題について指摘させて
頂いたのですが、
今回はそれらの修正と
リヤサス周辺かのギシギシ音が酷く出るので
全面的に見直してもらいたいという事でした。
因みにN様のRZRは3MAのスイングアーム+3XVのホイールですが、
当店のキットで取り付けたわけではありません。
↑3XVのホイールは市販キットの一部を改良して取り付けられていましたが
チェンラインそのものは許容範囲外となっておりました。
またホイール/ローターとキャリパーサポートの位置関係も
よろしくないようで結果的に
当店の3XVコンバート加工にてやり直す事にしました。
http://www1.odn.ne.jp/cch05150/3xv1.html
↑当店の仕様で加工後の3MAキャリパーサポートです。
↑アームピポット幅は規定値で幅詰めされていましたが
一部面取り不十分でバリが残っていますので
↑これがN様の3MAアームに使われていた
ピポット部の構成パーツです。
左右の凸型カラーにはニードルベアリングに対応出来る様に、
強度の高い鋼材がハメ合わせてありました。
因みに3MAのピポットベアリングが使える様に工夫されていますが
ダストカバーは使用できなくなっております。
当店の仕様では3MAのアームに51L以降のピポットベアリングと
ピポットブッシュ、また3MAのダストカバーが取り付けられる様に
なっておりますが写真取り忘れました。
やはりダストカバーが使えるなら使った方が良いので
今回は当店仕様でやり直しました。
http://www1.odn.ne.jp/cch05150/oneoff20.html
↑はHPに掲載している当店仕様のピポット部です。
ダストカバーとシムを使います。
単純に幅詰めは\8000~ですが
ベアリング径を合わせるための高精度ジュラルミンカラーは
別途料金です。
↑写真右端のリンクアームですが
3MAのノーマルに対して厚みが1mmほど薄く
ナットをきっちり締めてもリンクアームが
左右に遊んでしまう状態でした。
リンクアームは作り直さず、ワッシャーで調整しましたが
リンクアームを固定するボルトが一本変形して
いましたので新品交換しました。
その他リンク本体のニードルベアリングやシールも交換です。
ピロ部はグリスアップ。
↑もっとも異音の原因として疑わしいのが
サスのアッパー軸受に入っていたカラーです。
サス自体は3MAのノーマルですので
本来は焼き入れ処理されたスチール製のカラーに
二個のOリングが付きます。
サスの軸受にはベアリングも無給油ブッシュも付きませんので
ジュラルミン製のカラーではグリスが切れると
早期にカジってしまう恐れがあります。
N様のカラーもカジリが発生していました。
当店では3MAのノーマルカラーとOリングを使用しつつ、
両サイドにスペーサーカラーを配置する仕様ですので
それでやり直しました。
※3MAのサスはRZRのノーマルサスマウントに
直付けではなく、プレートを使って
位置をずらして固定します。
↑キャリパーサポートの赤↑部分が薄く加工されていましたので
↑チャンバーはK2テックさんのものをお持ち込み頂きました。
RZR用ですがサイドスタンドを上げるとスプリングフックが
膨張室に完全に干渉してしまいます。
こればかりはどうしようもありませんので
そのままにしてあります。
↑という事で今のところ異音は出ておりません。