じぶんを たいせつに。 -4ページ目

「ふがいない僕は空を見た」 窪 美澄

ふがいない僕は空を見た/新潮社

コスプレ高校生と主婦の密会、
姑に不妊治療を迫られる主婦、
呆けた祖母を介護する団地の高校生などなど、
「性と生」を綴った連作短編集。





本書のタイトルも、それにぴったり合う装丁も魅力的でずっと気になっていた本です。やっと手にできて大満足。
登場人物の視点が章ごとに変わるこのような連作、大好きです。

まず1章目を読み始めてすぐ、あまりのインパクトに、びっくり。
官能的というより、なんだか生々しい。
人が繋がって、生まれて、育って、1冊の本を通して人が生まれて生きることについて思いを馳せられます。

オープンにできない、ちょっと人には隠しておきたいような何か、をそれぞれ抱えて生きている。
生きる中で、生まれながらの、あるいは突如として登場する困難にぶつかっている。
そんな場面がすごく人間味に溢れていて、登場する人たちがどうか、幸せでありますようにと思わず願ってしまいたくなるほど。

それから印象的だったのは、
「乱暴に言うなら、自然に産む覚悟をすることは、自然淘汰されてしまう命の存在をも認めることだ」という言葉。
自然派化粧品、とか自然派食品、とか今は「自然」なんてキーワードが注目を浴びることが多いけれど、自然っていうのはそう、いい面ばかりじゃなくて自然の持つリスクだって受け入れてこそだよね、と思ったのです。

薄暗いようなカラーの中で、とても力強いパワーを感じる1冊でした。


本当に伝えたいことはいつだってほんの少しで、しかも、大声でなくても、言葉でなくても伝わるのだ、と気づいたのは、つい最近のことだ。 (p200)

★★★★

12月は、暮らし月間



11月は、仕事では研修や勉強会が多く、プライベートではお出かけが多い1ヶ月でした。


初めて開催した勉強会はとても実りのあるものになったし、

みかん狩りや登山等楽しいことも盛りだくさんでいい時間を過ごせました♪



さて、美容目標としてたてた唇のケア。

アンテナを張っていると、それだけでたくさん情報が引っかかるものですね。


初めて知ることが結構あった・・・汗


点唇のターンオーバーは3~5日(皮膚の約6倍!)

   →だから、しっかりケアするとわりと早く成果が出る!けど、サボるとすぐ戻る(=´;ω;`=)ニャン・・


点リップは縦に塗る

   →初めて知った。最初は実践してみたけど、すぐ面倒に。けど、たまには意識しよう。


点リップは塗りすぎもよくない。1日に3~5回くらいがよい。

   →衝撃的事実。塗れば塗るほどいいと思ってた・・・。


あとは、初めて自分で口紅を買いました。(それとSPF入りのリップも)

口紅って苦手!つけてもグロスくらい!だったんですが、口紅もかわいいかも・・・

色味がある唇に見慣れると、逆につけてない唇がさみしい気がしてくる。


ハチミツの唇パックもいい、と聞いたのですが、

「食用ハチミツを台所で唇に塗ってラップでパック」という行為が意外とストレスで、

今はスキンフードで買った成分の半分がハチミツという商品を使ってます。

夜の集中ケア系の商品はたくさんあるみたいだから、いろいろ使ってみたいキュン


写真は、11月に活躍してくれたコスメたち。


さて、そして12月。

丁寧に冬を過ごすための冬支度をする月にしたいです。

だから、暮らし月間。


大掃除はもちろん、部屋の片付けや、体を温めるお茶の発掘、

冬の陽射しで干し野菜に挑戦したり、これから迎える寒い季節を楽しむ支度をしたいです。


そんな風にそれぞれの季節を楽しめる女性も、私が目指す女性像うさぎ

■ 秋の読書にぴったりのカフェを発掘する

風が気持ちいい秋の昼下がり。


読書にぴったりの素敵なカフェに行ってきましたキュン


行ってきたのは中央線の高円寺にある「アール座読書館」というカフェ。



ここは基本的に私語禁止の静かな空間で、聞こえるのは水の音と心地いいBGMと、時々マスターがコーヒーを挽く音が聞こえるくらい。


店内には手に取って読める本もあるし、席ごとにパーソナルスペースが確保されていて居心地がいいし、ついつい長居してしまいたくなりますちら・・


読書のお供のドリンクもこだわっていて、コーヒーから紅茶フレーバーティー梅レモン・サワーまでいろいろと選べる嬉しさがあって、私は温かいスパイスの効いたチャイをいただきました。



集中して本を読む!というよりは、本を読み進めてはぼーっとしていろいろなことに思いを巡らせたり、本当に頭の中を空っぽにして店内の心地いい音に耳を傾けたり、

こんな風な時間の過ごし方って、すごくすごく贅沢だなぁと、いい心のリフレッシュになりました。


入口の目印は、こちら。


とても居心地のいい読書にぴったりのカフェを見つけられて、大満足でしたちらっ


「聡明な女は料理がうまい」 桐島 洋子

聡明な女は料理がうまい/アノニマ・スタジオ

すぐれた女性は必ずすぐれた料理人である。

「果敢な決断と実行」の連続である料理について、1937年に生まれた著者が愛情を込めて書き綴るエッセイ。



ブックフェアのアノニマ・スタジオさんのブースでお勧めしてもらって購入しました。
著者は桐島 洋子さん。
1976年に発行された本の復刻版です。

この本で初めて著者のことを知りましたが、調べれば調べるほど自由奔放でおもしろい女性です。
そんな彼女のユーモアと機知に富んだ内容が詰まった1冊で、ここのところ料理に前向きなのは間違いなくこの本の影響です。
冷蔵庫にあるものでささっと料理を作れる女性、心から楽しめるホームパーティを主催できる女性、素敵ですよね。

料理が得意な人であれば、本書に書かれている食材の分量を見ながら料理が作れるのでしょうか。
私はとてもそんなレベルではないものの、美味しそうな料理を頭の片隅にメモして、想像し、自分もまずは何か作ってみようという気にさせられます。
そして注目すべきはこれが単なる料理本ではないところ。料理という軸を通して、世界を駆け抜けた女性の生き様に触れられます。

初めて刊行されてから30年弱経ちますが、ちっとも古臭くなく、色褪せない1冊です。
面倒くさいな、料理とか。なんて思ってしまう時は、この本を読んで背筋を伸ばしたいと思います。



ある欲求を満たすことによって得られる喜びの価値と、その欲求のためにみずからが支払うものの価値とにバランスを維持するのが健康な平衡感覚である。

しかし自分自身が価値を生み出す人でなければ、こういう健康な平衡感覚は持ちえない。 (p132)

★★★★

「雀蜂」 貴志 祐介

雀蜂 (角川ホラー文庫)/角川書店

あと1回刺されたら、俺は死ぬ。
雀蜂には2度と刺されてはいけない。
そんな身でありながら、目が覚めたら雪山の山荘に一人、
遠くからは不気味な羽音が聞こえる――。




冒頭のシュチュエーションに思わず身がぎゅっと縮こまるくらい、蜂をはじめとした虫が苦手です。極力近づきたくない。
とはいえ、蜂から逃げるのは主人公。半分くらいは他人事として見ていられるのでまだよいです。
本人は真剣だけど、なんだかコメディ要素も感じるような闘いっぷりです。

虫の生態とか、辞書のくだりとか、読んでいて楽しい部分もあるのですが、最後のどんでん返しも思いの他すっきりせずにするりと読み終わってしまって、少しだけ消化不良。
怖いもの見たさでついつい手にしてしまう貴志さんの本。次読む作品に期待です。

★★☆