★☆ハートリンク共済①☆★
先日、K大病院小児科の患者会が主催する講演会があり、患者会には入っていないのですが、お誘いしていただいたので行ってきました。
ハートリンク共済の事務局長の林三枝さんを招いて、小児がん経験者が入れる社会保障制度についてのお話しでした。林さんは、パワフルでとっても魅力的な方でした。
林さんは、ご自身の子どもさんが白血病になられ、再発を経て2年間の治療を終了。その後、「がんの子供を守る会」の新潟支部の活動に参加されています。その中で、小児がん経験者が保険の契約を断わられることや、契約はできたがいざとなったら保険給付金が出ない、という話を耳にしました。ご自身の子どもさんの場合は、保険加入の時にきちんと病気のことを話しているのですが、心配になって保険会社に問い合わせたところ、当時の営業員は既に辞めていました。そこで、正直に話をしたところ、「入院でも給付金の支払いはできない。即解約してください。」と言われたのです。様々なやり取りの結果解約されましたが、その間の掛け金の半分も戻らなかったそうです。
小児がんは、20年前は不治の病と言われていましたが、今やその70~80%は治る様になりました。また、小児慢性特定疾患事業費の改正 や医療費の改正などで、医療費の負担も高額になります。
そこで、小児がん克服者が安心して生活できるために、「小児がん経験者の社会保障制度の充実」が必要だと考え、2005年8月にハートリンク共済を立ち上げられました。
最初は生命保険を作ろうとされたのですが、小児がん長期生存者の20年以上のデータが日本にないこと、事業としてリスクが高すぎて採算が取れないことを理由に、金融庁の認可が下りなかったそうです。
この講演会では、ハートリンク共済立ち上げの経緯や保険行政のこと、小児がん経験者を対象にしたアンケート結果、生命保険と共済の違いなど、興味深いことも話されていて、とても勉強になりました。世界最大手の再保険会社と契約をしているので、事業としても安心であると感じました。ちなみに、この再保険会社の事業規模は、日本の大手生命保険会社の100倍くらいだそうです。
~つづく~