美輪明宏さんの「紫の部屋」 | UNOSANO.NET 彩リノススメ

UNOSANO.NET 彩リノススメ

イロドリノススメ

こんにちは、佐野みずきです。

色にはそれぞれ、象徴的な意味があります。
色診断では、500枚近くの色カードを使用しますが、何種類もの色を組み合わせる人もいれば、中にはほぼ1色に近い色だけで構成する人もいます。
色が単一に近くなればなるほど、その色の持つ象徴的な意味合いが強くなります。

紫と言えば、すぐに思い浮かぶのが、美輪明宏さんです。
だいぶ昔の話になりますが、一度、美輪明宏さんのご自宅にお邪魔したことがあります。
当時の美輪さんのお宅は、都内にある1軒家。ヨーロッパから取り寄せたという鉄製の門扉を通り玄関を入ると、最初に目に触れたのが、壁に飾られた天草四郎の掛軸でした。
長崎県長崎市出身の美輪さんは、「私は天草四郎の生まれ変わりなので……」と、天草四郎の掛軸が飾られている理由を話されていました。

美輪さんの案内で、ご自身の理想を形にしたという、いくつかのお部屋を見せていただきました。
20帖もあろうかという広い寝室には、フランスから取り寄せたという、大きく豪華な天蓋つきベッドが置かれていました。
驚いたのは、カーテンや絨毯はもちろん、調度のかなりのものが紫色……!
部屋のあらゆるものが、紫の濃淡で統一され、屋敷全体が大変美しく、宮殿のような荘厳な印象でした。

美輪さんが芸名を丸山明宏と称されていた時代、ご自身のライフストーリーを描いた『紫の履歴書』という本を出されました。
ですので、お会いする前から美輪さんが、紫を好まれることは、知っていました。


 美輪明宏さんの著書『紫の履歴書・新装版』 発売元:水書坊  定価:¥2,160


たとえば衣服の場合、徹底して1色にこだわる人には何度も会ったことがありますが、住居をここまで徹底して、1色に統一する方は決して多くはありません。
黒や白、茶色など、揃えやすい色ならまだわかります。ですが、紫となると……。

紫が象徴
するものは、高貴で芸術的感性に富み、そして孤高であるということです。
鋭く繊細な感性ゆえに、あるいは、その人自身が置かれている役職や使命のために、人との密な交流を避ける運命を持つ色でもあります。

その日、美輪さんからは様々なお話を聞かせていただきました。お会いする前は、舞台や写真から受けるイメージとして、どちらかといえば線の細い女優さんのようなイメージがありました。
ところが、実物の美輪さんは数万年生きている大木のような、揺るぎないパワーがあり……。
その美しさ以上に、私が圧倒されたのは、美輪さんの「潔さ」「凛々しさ」でした。

紫が象徴するもの。それは「凛として孤高を貫く」です。



佐野みずき公式サイト  http://www.rays.cx
佐野みずき著書『“サプリメントカラー”で意識を変える・癒しと気づきのカラーセラピー』
> https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0009502
佐野みずき著書『色の好みで相性がわかる?テーマカラー相性診断』
> https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0020278