引き分け | 坪井健太郎のブログ from スペインバルセロナ

坪井健太郎のブログ from スペインバルセロナ

2008年からバルセロナでサッカー指導者。プレサッカーチーム代表: サッカー指導者の育成アカデミーを運営。
オンラインコミュニティ「サッカーの新しい研究所」運営

昨日のエウロパ戦。
自宅から直接スタジアムへ向かったのですが、その道中がとても懐かしく感じました。
見慣れた景色、街の感じは身体に染み付いたものでとても心地よく感じるものです。

スタジアムの中に入ってもその感覚は同じでアウェイで戦っている感覚では無かったです。
エウロパのスタジアム独特の声が響く感じ、偶然にも用意されたロッカールームは昨年僕らがよく使っていた場所と同じ。
photo:01


入った時にゴンサロと「ここは去年と同じだな。」と。
昨年と同じように作戦版を壁に横に引っ掛けて、トイレのドアにセットプレーの紙を貼り付けてミーティング。
唯一違うのはユニフォームの色とベンチの場所のみ。
ウォーミングアップを済ませてゲームスタート。
僕らの狙いは、前からプレスをかけてエウロパのサッカーをさせない事。
ゴールキック時にはセンターバックから攻撃を始めてくる相手に対して、僕らのウイングが彼らにアプローチに行きそこを封じます。
そうすると相手はボランチが降りてきて起点を作る事は事前の分析で解っていました。
そこには、コルネージャのセンターFWがマークにつきsalidaを与えないようにします。

そうなった時には通常キーパーはサイドバックを狙います。
そこに対しては、こちらのオフェンシブハーフがスライドして対応します。
以上が相手のゴールキックに対しての戦略。

そして、相手センターバックが余裕を持ってボールを持った時にはいつも通り3トップがスライドしてプレスをかけます。

基本的には守備をキチンとオーガナイズしてからの早いカウンターで試合を展開することを狙っていました。

ところが、20分と22分にたて続けに失点をしてしまい早くも2-0にされてしまいます。
サイドを破られてセンターバックがカバーに入ったところでスペースを開けてしまいその一瞬のスペースを突かれてクロスに対して先に触られゴール。
その2分後には、キックオフから後ろに下げて攻撃を始めようとしたところをプレスを受けて喰われた形で失点をしてしまいます。
しかしその1分後には、新加入のFWの選手が守備ラインの背後に抜け出し移籍後初ゴールを決めます。
2点差から1点差にすぐに戻せたのは大きかったと思います。
メンタル的には、2点差で戦い続けるのは逆転の可能性はなかなか現実味がないですからね。
前半をそのまま折り返し2-1で後半を迎えます。
一人サイドバックの選手が股関節を負傷してしまうアクシデントがありましたが、交代で入った選手がしっかりと仕事をして試合を引き締めてくれました。
また、最近練習によく取り入れていた3人、4人でのコンビネーションプレイも出てきて良いリズムで攻撃をすることが出来ていました。
お互いにチャンスを作りながらも、点が決まらず試合終了を迎えるかと思った89分。
カウンターでDFラインの背後へ抜け出し同点ゴールをコルネージャが決めます。
終了間際の劇的ゴール‼
そして、試合終了。2-2で引き分けです。

ここまで、終了間際で「やられる」ことは多かったのですが、最近は90分体力が維持出来るようになりフィジカルの向上が見てとれます。
やっと戦えるコンディションがついてきたということですね。
良い方向に向かっています。

厳しい状況からそれをひっくり返すだけの力がついてきたというのは選手が成長したという証。
こうやってリーグを通して成長していくんですね。
ユース年代を初めて指導しますが、ここに関しては低年齢にはない醍醐味かもしれません。
ここから、さらに成長を続けてシーズン終了にむけて戦い続けます。
来週は降格圏内にいるFlorestaをホームに迎え、その後延期になったこれまた降格圏内にいるCalella戦が木曜に入ります。
この2試合は絶対に落とせない2戦。
絶対に勝ちます!



iPhoneからの投稿