Conductismo 行動主義 | 坪井健太郎のブログ from スペインバルセロナ

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2008年からバルセロナでサッカー指導者。プレサッカーチーム代表: サッカー指導者の育成アカデミーを運営。
オンラインコミュニティ「サッカーの新しい研究所」運営

こんにちは。
久しぶりにコーチングスクールの内容をお伝えしたいと思います。
今シーズンはコーチングスクールには通わないので、昨シーズン学んだことをピッチ上に反映させるシーズンとして位置付けています。
さて、スペインサッカー協会のコーチングライセンスの授業は、初めに共通科目(スポーツ全般)を行いその後に専門科目(サッカー)へと入っていきます。
共通科目では、スポーツ全般に通じる知識としてのトレーニング理論とフィジカルの授業を行います。
さてまずは、その中から育成年代でのトレーニング理論である"ENTRENAMINETO DEPORTIVO"の内容を紹介していこうと思います。

まずこの科目の一番大きなテーマは"El proceso de enseñamiento aprendizaje."
「1年後に選手が何ができるようになっているか?」ということです。
1シーズンを終えた選手が、「何が」できるようになったか?
育成の年代の指導者の評価はこれに尽きると先生は言っていました。
そのためには、「スポーツにおいてどのようにして子供が一つのことを覚えるのか?」ということを知っていなければいけません。
それが"el proceso de enseñamiento apredizaje"なのです。
さらに、子供たちは何も知らない無知の状態ですから指導者の役割はそれを「教える」ことです。
そして「どう教えるか?」というのがこの科目で学んだ内容です。
この科目は心理学も絡んできて難しい言葉もたくさん出てきたので非常に難しいと感じる科目でした。
もちろん1年前のスペイン語の力がかなり低かったこともありますが、科目としては理解するのに難易度が高かったです。もちろんその分ためになることは非常に多く僕はとても興味が湧いた科目でした。

さてまず勉強したことはConductismo(行動主義)Constructivismo(構成主義)について。
初めはConductismoについて述べていきます。
Conductismoは、Conducto「行動」という言葉が示している通り、指導者が臨む行動(アクション)を選手が起こしているかどうかを見るやり方です。

$Uno,Dos,Tres


刺激に対してどのような反応が起こっているか?
要はできているか、できていないか?を見るのです。
例えば、シュート練習をしていて「5本中3本シュートが入るかどうか?」といった評価の仕方はこれに当たります。
3本入ればOK、2本しか入らなければNo。
何があろうともです。グランドに石が落ちていてシュートを打つ直前に転がっているボールが跳ねてミスをして駄目だったとしても「入らなかったものは入らなかった」としてとらえます。

これをサッカーにあてはめるとこうなります。

$Uno,Dos,Tres


選手(Jugador)に内容(Contenido)という刺激をを与えると,できるかできないか(Habilidad o no)という反応が返ってきます。

次にその反応に対して賞罰を与える作業に入ります。
簡単な例で言えば、できれば褒める、できなければ指摘する、となりますが違った賞罰で言えば試合に出す出さないとかにもなりますね。
僕は今持っている選手たちに対して、「時間を守る」という内容(Contenido)を与え、それができるできないで「試合にレギュラーで出る、出ない」という賞罰を与えています。
「賞」はその反応の出現回数を増やすことを引き起こし、「罰」はその反応の回数を抑えます。
そして、とあるデータでは3:1の割合いで賞罰を与えると良い成績がでるということがあるようです。