公演が終わったから言っちゃいますね

今回の公演はいろんな意味で「試練」でした。
友人との悲しいお別れにはじまり、喉頭炎やらなんやら…
そして極めつけは、これ!20081005005803


実は、27日の立ち稽古中にすっ転び、左手首の骨にヒビをいれました。
演出助手のI山さん曰く、私「飛んだ」らしいです。

よりによって、本番の6日前なんて…
神様、なんでなの(気分はトスカです。)

あの日は稽古をしてて、
感覚的になんかとってもいや~な感じがしてたんです。
「虫の知らせ」ってこういうことを言うんでしょうか?

「不幸中の幸い」もいっぱいあって…
 なにより、本番中ではなかったこと
 骨折ではなく、ヒビだったこと
 右手ではなく、左手だったこと
 稽古の最終日ではなかったこと
 舞台監督さん他スタッフの応急措置がとにかく早かったこと
などなど…挙げたらキリがないくらい「幸い」な怪我だったと思います。

これぞポジティヴ・シンキング!
とにかくポジティヴに、前向きに、
プラス思考で、凹まないこと!


最初2日間はギブスして、
どうしても両手が必要なシーン以外は腕を吊ったまま立ち稽古。
その後2日間はオーケストラとの合わせだったので、
とにかく安静に…残念ながら出来ませんでしたけど。

ゲネプロ(リハーサル)からは「どうしても!」とお医者さんに頼み込んで
ギブスを外し、テーピングで臨みました。

一番困ったのは、
左手の自由がきかない分、普段の生活では、
色んなことに倍は時間がかかるようになってしまっているにも関わらず、
舞台では、音楽は待ってくれない!

動作を無意味に早く始めることも、やり直しも、
間に合わなかったからと言って余分な間をとることもできないのです。
倍の時間をかけて歌う…のも、もちろんダメ!(笑)
どうしたら、不自然に見えず、失敗をせず、動作を完了させられるか、
頭は、高速フル回転でした。

しかも、ゲネプロともなると私も周りもエキサイトしてくるので、
つい、ひねったり、ぶつかったり…
何回か、くぅ~~~ぅ い、痛いって思う瞬間がありました。

お客さんが不自然に思われることが一番心配だったのですが、
いかがでしたか?

いつにも増して、お礼を言わないといけない人がいっぱいです。
この場をお借りして…
先生方に感謝。
舞台監督さん、スタッフの皆さん、衣裳さん、ヘアーメイクさんに感謝。
支えてくれた共演者に感謝。
無理を聞いて下さったお医者様に感謝。
全体重と衝撃を支えても折れなかった骨をくれた両親に感謝です。
ありがとうございました。

私にとってフィオちゃんは初役でした。
(ヨーロッパでは私の声はデスピーナ向きと言われます)
正直、最初はちょっととっつきにくくて、
どんな性格の女の子なのか掴めなかったのですが、
約1年かけて知り合って、今は大好きな女の子になりました。
いい子ですよ~フェランドは幸せ者です!(笑)

分身って言ったら大袈裟かな…
でも私たち、結構似てるかもしれません(笑)
よし今度、成分分析してみよう!

公演が終わって、
引越しするお友達とお別れするような寂しさを感じてます。
またいつか…今度は全幕歌えたらいいなと思ってます。