【 手機 】 ( てばた ) 2 ≪ 北倉宝石文 ≫ ほくそうほうせきもん | umegakiorimono ときどき日記

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京都西陣の織元梅垣織物が ≪ 作り手の気持ちを伝える為に “ 西陣織帯地 ”や“ 西陣の事 ”
そして “ 美味しいお店やちょっとした出来事 ” ≫ を紹介させて頂く日記です。
 
『 和装や京都に興味のある方は、是非ご覧ください 』

いつも “ ときどき日記 ” にお付き合い頂き有難うございます。


【 手機(てばた) 】の柄を紹介させて頂きます。この柄は正倉院北倉に納められている御物の中に、『 棊子 』(きし) と呼ばれる碁石があります。その碁石の中にある紅牙撥鏤棊子(こうげばちるのきし)と、紺牙撥鏤棊子(こんげばちるのきし)を題材にしています。又、同じく北倉にある金薄押新羅琴 (きんぱくおししらぎごと)の麻緒もアレンジしてデザインしています。

同じ正倉院御物でありながら、碁石や麻緒といった異質な題材をデザインすることで「格調」と「 柔らかさ 」 を併せ持つ帯となっています。


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                        ≪ 北倉宝石文 ≫

宝相錦とは、理想の花とされる「宝相華」に思いをはせて 「 濡れ緯 」( ぬれぬき ) 技法で織った弊社の手織り商品です。
「 濡れ緯 」 とは、古来の神社仏閣に伝承される有職裂に多く見られる 『 錦地組織の織物 』 で、緯糸 ( よこいと ) を水に浸して、経糸 ( たていと ) と組み合わせながら織り上げていくものです。

それによって糸が細くしまって強く織れ、またその糸が自然に乾くと、生糸 ( きいと )本来のまろやかな風合いをかもしだします。

このように、緯糸 ( よこいと )を濡らしながら職人さんが一段一段丁寧に織り上げていくのが 【 手機 】 です。そしてこの商品のように色を多色使いできるのも 【 手機 】 の特殊技術のひとつです。


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碁石の部分の柄を “ 刺繍 ” と勘違いされますが、これは“ 織物 ” です。裏をご覧頂くとわかって頂けるとおもいます。


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≪ 素材について ≫

【 絹糸 】 高品質の繭から最も細い糸を使用し、絹本来の 『 しなやかさ 』 を求めています。

【 金箔 】 和紙に本漆を薄く引き、その上に本金箔を二度張り ・ 三度張りした昔ながらの製法の箔を用いて、絹風を損なわないようにしています。

【 染 】 天然草木染めに近い含金染料を使用する事で、重みのある色彩を出すと共に、耐光・堅
牢度を高めています。


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( 未仕立てなので両端がきれいではないですが、引き箔が引いてあるのがわかって頂けるでしょうか・・。)

現在ではこのような仕事をして頂ける職人さんが弊社にはいなくなりとても残念です。



お付き合い頂き有難うございました。



過去の日記は【 和装小物・バック umegakiorimono オンラインショップ 】をご覧頂けると有り難いです。
http://umegakiorimono-online.jp/hpgen/HPB/categories/7431.html


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京都西陣 ㈱梅垣織物ホームページ http://www.umegakiorimono.co.jp/


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