ラジオ・デイズ | キネマの天地 ~映画雑食主義~

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(ほぼ)一日一本のペースで映画の感想を書いてます。

ラジオ・デイズ [DVD]
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内容:アメリカのヒット曲にのせて綴った、ノスタルジックなドラマ。ウディ・アレンが自らの少年時代を、多少の誇張を加えて描いた自伝的要素の強い作品。(Amazonより)


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はい!本日2本目~♪ヽ(゜▽、゜)ノ

ってわけで今度のウディ・アレン は、前回の「マンハッタン」 からちょっと飛びまして

1987年の作品ですね、「ラジオ・デイズ」です!!




テレビが普及するずっと以前の、ラジオが家族の団らんの中心であった頃のニューヨーク・クイーンズ区ロッカウェイ。少年ジョー(セス・グリーン)の一家は豊かではないが幸福な日々を送っていた。正体不明の父(マイケル・タッカー)、しっかり者の母(ジュリー・カヴナー)、母の姉夫婦とその一人娘、母の妹で男運の悪いビーおばさん(ダイアン・ウィースト)、母方の祖父母と大家族で、家の中には笑いがたえなかった・・・。(goo映画より)





・・・いやぁ~、コレもいいなぁ。。。(゚ーÅ)



Amazonの解説文を借りるまでも無く、一目でウディの少年時代の経験を基にした自伝的

作品だとわかる映画です。


物語の舞台は1940年代のニューヨーク。両親や祖父母、叔父叔母ら大家族の元で暮らす

少年ジョーの何気ない日々を綴っています。

重要なツールとなるのはもちろん「ラジオ」。まだテレビも無い時代、人々の一番の

娯楽といえば、ラジオから流れてくる音楽やドラマ、バラエティ番組だった・・・。

本作はそんな時代に対するウディの愛情がこれでもかとばかりに溢れ出た作品となっております。




本作は小さなエピソードを積み重ねる形をとっており、あらすじを纏めるのはちょっと難しいので

割愛させていただきますが、太平洋戦争の開戦や有名なオーソン・ウェルズの「火星人襲来!」

といった実際にあった出来事を背景に、当時少年だったウディが実際に体験したエピソードと

創作話を織り交ぜて展開していくんですね。


各エピソードも、思わず笑っちゃうような可笑しな話からちょっと涙腺にジワッとくるような

心温まるエピソード、果ては当時の芸能界のゴシップネタまで盛りだくさんです。

個人的にはミア・ファロー演じるタバコの売り子からスターへと成り上がっていく女サリーの

エピソードが可笑しかったなぁw サリーとマフィア、そしてその母親による素っ頓狂な会話なんか

爆笑モノでしたよ。 あと男運が無いビー叔母さんの「・・・レナード?!(@_@)」とかねw



あと心に残ってるのは、ウディのモノローグ。

ラジオにしろテレビにしろ、かつてはそれが一家団欒の象徴だった。お茶の間(という言葉すら

すでに死語か)に集まり家族そろってテレビを見る、私が子供の頃でもどの家庭でもそれが

毎晩繰り返される普通の光景だったはず。

しかし今や「一家に一台」どころか「一人に一台」が珍しくなくなった時代。子供たちは

部屋に篭ってゲームにいそしみ、かつてビール片手に巨人戦を観るのが仕事から帰宅した後の

一番の楽しみだった大人たちは、結果をニュースのダイジェストで知る。

テレビでさえこうなのだからラジオ離れはなおさら顕著ですよね、今時熱心にラジオを聴いてる

人なんて、深夜の受験生と長距離トラックやタクシーの運転手を除いたらそう多くないでしょう。

もちろんそれが悪いこととはまったく思わないけれど、本作にあるような「家族揃って

ラジオ(あるいはテレビ)に耳を傾ける」なんて光景を見る機会はこれからもどんどん少なく

なっていくんだろうなぁ、なんてちょっぴり寂しく感じてしまう自分はやっぱり年取ったんだろうなぁと

自覚して尚更寂しくなったりして(笑)

今のご時勢、「一家団欒の象徴」って聞かれて何か思い浮かびますかね?




総評。

温かい映画です。

「昔を懐かしむ映画」とは言ってもそこはさすがウディ、過剰に感傷的にならないよう

ユーモアや皮肉を上手に織り込んでますし、ミア・ファローとダイアン・キートンがともに

出演しているなどキャスト陣も見所たっぷりですよ。ってか観終わってから知ったんですけどね、

ウィリアム・H・メイシーってどこで出てたんだ?!(@_@)  さっぱり気づきませんでしたよ。

おかげでもう一回観直さなきゃいけなくなったでねが!ヽ(;´ω`)ノ 笑

ともあれ、もちろんオススメです!!