日本には手を出すな 【伝説の日銀砲】 | 最初からクライマックス!

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色んなコトに怒ってます。

日銀砲を教えて下さいって質問を頂きましたのでカキカキ…。


日銀砲とは、日本銀行(日銀)による直接または間接的な為替
市場介入の俗称です。

これ、反則スレスレの力技でして、要するに故意に円相場を
操作して、市場を自分達の思いどうりに釣りあげては稼ぐ
禿鷹(投資ファンド)を殲滅する為に投入した巨額のお金(砲弾)
なんです。 



↑簡単に解り易くまとめてある動画を見つけました。
こちらをどうぞご覧ください。

何でそんな日本政府が介入する事になっちゃったの???
って切っ掛けは2001年9月11日のアメリカ同時多発
テロなんです。イラク情勢の影響を見越して、投資ファンド
は円高ドル安になるだろうって円を買い占めたんです。
(そうすると市場に出回る円が少なくなり円高になる。
円高になった所で手持ちの円を売って、次はドルを買う算段)

こうやって自分達で市場の相場を釣り上げては売って差額
を儲けてたんですが、円が高くなると日本が海外に輸出して
る企業は売れず儲けが減って困るんです。
通常の相場より4円上がっただけで、※40億以上の損害が
出ると聞きますので。
(追記・この40億は最低でもの話。車とか単価の高い企業に
なると、1円上がっただけでトヨタの場合およそ250億の損害)


これはマズイ、介入しようと決断をくだしたのが、この時の
財務相が今の自民党総裁、谷垣禎一氏その人でした。
(この時小泉内閣)
介入法を立案されたのは当時、財務官の溝口善兵衛氏(今
は島根県の知事)で、実際やったのは当時の日銀総裁、福井
俊彦氏(もうお辞めになられてます。キヤノングローバル戦
略研究所理事長に就任して、今年の1月9日の国会で天下り
じゃないかって批難材料になった)のお三方なんですね。


その介入は半端でなく、1分で10億売ったんですよ。
円を売って売って売りまくって円安にしたんです。
で、ドルを買いまくって禿鷹の目的をジャマしまくったと
いう(笑)

手持ち30兆円が尽きると財務省が保有している200兆円もの
米国債を幾らか売って弾を込めたと考えられてます。
(攻撃は2003(平成15)年末頃から正月を挟み2004(平成16)年3月
続いた)
1分10億なので、単純に計算すると600億
600億に24(時間)を掛けると1兆4400億

憶測で50兆円越えのを見ましたけど、きっとそれ位は
投入してるんでしょうね。

溝口氏が財務官に成ったのは、2003年1月から。
一年後、2004年 1月9日 溝口氏は、上司の谷垣財務大
臣に介入方針を説明し、それに谷垣大臣がGOサインを出
たんですね。
GOサインを出したその日に1兆6,664億円投入されたそうで
すよ(笑)
なにこの無敵艦隊。そりゃ禿鷹勝てんだろ、と納得しました。
(笑)

下記がその時の記事なんですけど、読売でもう消えてます。
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http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/special/47/naruhodo146.htm

伝説の日銀砲

◆投機筋を徹底排除
 財務省が31日発表した5月(4月28日―5月27日の速報値)
の外国為替市場への円売り・ドル買い介入額は4月に続いて2か月
連続でゼロとなった。昨年度に32兆円を超える空前の円売り介入
が行われたのに、なぜ介入がぴたりとやんだのか。巨額介入の裏側
には、ヘッジファンドと呼ばれる投機筋と政府・日本銀行の激しい
攻防に加え、デフレ克服に向けた政府の強い意向があった。
(黒川 茂樹、文中敬称略)

 ■攻防

 「投機筋の円買い圧力が強い。きょうの介入は1兆円を超えそ
うです」

 1月9日朝、財務省大臣室。国際局の幹部は、財務官の溝口善兵
衛が立案した介入方針を、財務相の谷垣禎一に淡々と説明した。

 円相場は1ドル=105円台目前まで来ている。谷垣に迷いはな
かった。ゴーサインを受けた日銀のディーリングルームから、切れ
目なく10億円単位の円売り注文が出された。

 「財務省はいくらドルを買ったら気が済むんだ。介入資金が底を
つくぞ」

 大手銀行担当者の読み通り、財務省は介入枠を使い切ったが、保
有する米国債を日銀に売却して5兆円の介入資金を調達し、午後2
時ごろには1度に5000億円規模の円売り注文を出した。この日
の介入額は、ドル買いでは史上最大の1兆6664億円に達した。


 ■発端

 財務省幹部は「円安誘導ではなく、投機筋の動きを粉砕するため
だった」と証言する。

 勝負の発端は、円相場が1ドル=117円前後で落ち着いていた
昨年8月。投機筋はイラク情勢の悪化などを材料に「日本政府がい
くら介入しても、1ドル=100円を超す円高になる」と世界の投
資家から巨額資金を集めていたのだ。

 9月20日のドバイG7(先進7か国財務相・中央銀行総裁会議)
の声明には「為替の柔軟性が望ましい」と日本の介入にクギを刺す
表現が盛りこまれた。投機筋はさらに、円買いをしかけてきた。投
機筋の思うつぼになれば、回復しかけた景気が腰折れしかねない。

 ■反撃

 財務省は大みそかも含めて年末、年始に15営業日連続で介入を
続けて円高を食い止め、2月のG7での相場反転を狙った。
1月22日、谷垣は日銀総裁の福井俊彦と会談し、「デフレ克服に
向け、日銀の量的緩和と政府の介入政策は整合的だ」との認識で一
致し、投機筋をけん制した。2月に米ボカ・ラトンで開かれたG7
声明では、日本の強い主張で「過度の相場変動に懸念」が示された。

 しかし、別の資金力のある投機筋が円高への誘導を狙って円買い
を仕掛け続けた。政府・日銀は相場の基調が円安に反転した2月下
旬以降も、1ドル=110円付近になるまで連日押し下げ介入を続
け、徹底的に投機筋を排除した。ほとんどの投機筋は、3月上旬に
利益が得られないまま取引を手じまいせざるを得なくなった。目的
を達した財務省は、3月16日以降介入をとりやめた。

 これと相前後して、米財務長官ジョン・スノーが米国で介入をけ
ん制する発言をしたが、溝口は米財務次官のジョン・テーラーに、
ほぼ毎日電話で介入を通告していた。国際金融筋は「介入の最中に
は米側は中止を求めなかった。介入の目的を達したのを知った米財
務省が、国内向けに発言したのでは」と解説する。

 ■真相

 しかし、市場では、巨額介入は、円安への誘導による景気てこ入
れを狙った脱デフレの“切り札”だったとの見方も根強い。現在の
景気回復局面では、政府の大規模な介入政策と、日銀による量的金
融緩和が車の両輪の役割を果たしてきた。日銀は、いったん市場に
放出した円を吸収しない非不胎化政策をとり、市場に潤沢に円資金
を放置し続けた。日本は、介入で得たドルで米国債を大量に購入し
たが、これも米国の財政赤字を穴埋めし、米国経済の下支え役を果
たした。東短リサーチのチーフエコノミスト、加藤出は「財政出動
ができず、金融緩和も限界の中で輸出産業を支える一種の“公共事
業”だった」と見ている。

 量的緩和による超低金利のおかげで、財務省は市場からほぼゼロ
金利で介入資金が調達できた。日本経済がまだデフレを脱却できな
いなか、1月22日の谷垣・福井の合意は、なお重い意味を持って
いる。

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ドラマチックに書いてる割には理解りにくい記事なんですけど、
これ、お三方の功績は凄いってお話なんですよ。(笑)

禿鷹ファンド(アメリカ系、ユダヤ系投資会社をぶっ潰した)を
殲滅したワケですから。(笑)

で、この後、日銀は売った円を買わないで、介入で得たドルで
米国債を購入し米国経済を下支えしたそうなんですが、円を吸
収しなかったから世界中で金余り現象が起きてトラブルは起っ
てしまったようです。
FXが流行ったのもこの頃なんですよね。(遠い目)

んで、この時溜めた外資準備高の100兆円は去年IMFに危機に
なる前に対処できるように対策を立てなさい、と叱りつけて
G7以外の国々に貸しつける約束で投下してます。
これは全額補償されてますんで実質日本は損失ゼロ。

……、と言う流れになる訳です。
(もう砲撃する必要性が無いからね。・ブラックな笑顔)

そりゃ伝説にもなるわ。(笑)

そんなワケで、小泉はアメリカ媚だの、犬だの言われてる話の
内、これは日本の為にしたことなんだよ、と。
谷垣禎一氏は非常時に英断を下し、且つスピーディーだったと
言う事です。
今後も功績がマスコミに歪まされないように見てましょうね。