●以前、このブログでも書きました「鉄道車両の直流モーター カーボンブラシ部品の不足問題」
新聞の報道によると
http://www.asahi.com/digital/nikkanko/NKK201104060008.html
日立化成工業が被災していた系列会社で行っていた加工工程を、関係業界他社に委嘱する形での生産をはじめられると言う発表があり、順調に行けば、5月から供給を再開できると言う運びになりました。
そして、それを受けて
8日から正常ダイヤに。。JR西日本管内(時事通信)
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011040600468
http://www.westjr.co.jp/news/newslist/article/1175270_799.html
モーターブラシ部品供給問題で、すでに京阪神地区以外で間引き運転を始めていたJR西日本は、8日から一応は平常のダイヤに復帰する事を発表しました。(長期的な安定供給はこれからの課題のようですが。)
この件は解決しても、いろいろな産業分野で震災の関係により生産がストップしている製品・部品があります。
(東北地方太平洋側/茨城県鹿島及び千葉方面の沿岸部と、それに接する内陸部分には各種産業の部品・製品の生産・加工施設が多数あります。)
また、東京電力管内では、今のところ計画停電が発動しない日が続いていますが、これが発動した場合は、工業製品の生産に大きな影響があるため、夏以降の配電体制/工場自体の生産体制には色々検討が必要になってくる模様です。
(業種によって、一旦工場・事業所の電気が止まると、生産ラインの再開にかなりの時間とエネルギーが掛かってしまうものがあります。)
部品供給問題については、適正在庫をどれだけ持つか/入手ルートを複数に分散/メーカーの協力体制の構築などの解決策を当面取ればよいとは思いますが、全体的にまだ難しい問題はたくさん残っていると言えます。
●そして、何よりも重要なニュースとして、
この震災で直接被害を受けた鉄道路線について
廃線懸念の津波被害7路線、JR東日本・社長が復旧明言 (読売新聞 )
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「地域の足」としての役目を考えると、被災された利用客の方々や沿線地域自治体・荷主などの沿線企業・事業所にとっては、一つの不安要素を取り除く重要な発表であると思います。
その一方で、三陸鉄道は自力での全面復旧は難しく、国などの助成が必要と言う声を上げています。
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三鉄、自力復旧は困難 費用70億円以上か(岩手日報)
JRの場合は、企業規模が大きく内部留保が多いことや、地震保険による損害のカバーも可能ですが、地域路線の第3セクター会社には、営業損益により転換時の基金を食い潰しているところもあって、いずれもこれからの動きを注目していかないといけないニュースと考えます。
津波被害の路線の復旧は、これからの被災した街の再建や防災対策をどうするのかにも関わる問題で、
・どのような手順を踏んで復旧させるか(例えば、一旦は現ルートで応急的に仮復旧させるのか等)
・あるいは、市街の移動や防災上の理由のためにルートの付け替え
の点で自治体や国などとの協議が必要になり、時間を要する部分があると思われます。
(いずれにしても、どのように被災した沿岸地域を復興させるかのグランドデザインが不可欠になるのではないでしょうか)
また常磐線の一部区間に付いては、
長引き日本全体に影響を与えている原発問題の解決が前提となるところもあるので、
さらにかなりの時間を要する可能性もあると思われます。
少しでも早く、当面する問題を解決して、被災者の方々の不安を取り除き、経済を活性化して
安心して復興に取り掛かれる状態となって欲しいと願っています。
明日からはまた、通常の鉄道趣味的更新に戻ります。
京葉線の201系・52/K253/K3編成が廃車回送されたり、いすみ鉄道のキハ52が本線上の試運転を開始したりと、色々な話題がありますが、いずれにも取り残されていたりします。
こちらは徐々に復帰して行きたいと思います。