元NHK週刊こどもニュースのお父さん、池上彰さんは
NHK退職後、民放各局でひっぱりだこ
2時間、3時間の生番組スペシャルで
時事問題、社会問題、なんでもやさしく解説
大学での授業も公開
$宇田明のウダウダ言います

なぜ池上彰さんはこれだけもてるのか?


それは日本の縦割り組織、ムラ社会
ムラごとに独自の言語
ムラ人にしか理解できないことば
その通訳が池上さん

縦割り組織は役所の専売特許ではない
原子力ムラだけがムラではない

日本の社会はすべて縦割りで
それぞれがムラをつくり
ムラのなかには、さらに小さなムラ

わたしたちの花産業
生産ムラ、流通ムラ、販売ムラ

生産は切り花、鉢花、植木の縦割り

切り花ムラのなかはキク、バラ、カーネーション、ユリ・・でさらにムラ

キクのなかは輪ギク、スプレーギク、小ギク、洋ギクムラ・・
農家、育種家、種苗会社、研究者、技術者、いちばの担当者・・でムラを構成
みごとな縦割り社会、ムラ社会

ムラ同志の交流はない
たね・苗・球根の買い方、ロイヤリティの払い方・・
それぞれ独自
他のムラのシステムはわからない
ごとばもちがう

当然、生産ムラのことばは、販売ムラのムラ人には通じない

「生産者のみなさま。その言葉、通じていません」(2010.10.10)

http://www.udaakira.blogspot.jp/2010/10/blog-post.html

例として若手生産者の自己紹介
「シュウノウ2年目で、勉強中です」
「シュウノウ」は「収納」ではなく「就農」
いま農村でもっともホットなことばが「シンキシュウノウ=新規就農」

「みしょう2か月で花が咲きます(みしょう=実生)」


生産ではあたりまえの「共選(撰)共販」と「個選」は、なにがちがうのか

「ホクレン」と「愛知県経済連」と「全農ふくれん」と「全農おおいいた」はなにがちがうのか

わかったようでわからない
そこで、池上彰さんの出番

わたしは生産ムラの住人(でした)
生産ムラのことばで、いちばの社員、花屋さんに話してきた
通じていないと気づくのに3年
おまけに淡路弁
同じ関西でも通じないことばが多いみたい
反省

恥ずかしながら
生産ムラで生きてきたから
経済、経営、マーケティングムラのことばがわからない

「IFEXはB to Bで、B to Cではない」?

手元にあった花屋さんむけ雑誌を開いても理解不能

インナープロモーション?
バリューチェーンとサプライチェーン?
オンデマンド?
ニーズやウォンツ?
ソリューション?
ムーブメント?
ファサード?
バックエンド業務?
オペレーション効率?
・・・・

そういえば、朝日新聞 天声人語
「岐阜県の男性(77)がNHKのテレビ放送に外国語が多すぎると裁判を起こした。
わかりづらくて精神的苦痛、慰謝料141万円」(2013.6.28)

NHKに限らず、
朝日新聞の論説委員の解説記事、
テレビ ニュース番組のコメンテーター
自分たちのムラのことばでしゃべっている
わかったようでわからない
今さら人に聞けない

だから池上さんがもてる

今回の結論
1.お客さまに話している、読んでいただいているという想像力
新聞は購読者
テレビは視聴者

同じように
生産者は花屋さん
市場は生産者と花屋さん
花屋さんはお店に足を運んでいただくお客さま

お客さまに通じないことばは
なにもしゃべっていないのと同じ

2.他のムラの住人との交流
がんばっているのに成果がみえない花業界
なにが欠けているのか?

ムラ人とだけ話していては見えてこない
キクムラの住人はバラムラの住人と
切り花ムラの住人は鉢花ムラの住人と
花ムラの住人は野菜ムラの住人と
生産ムラの住人は販売ムラの住人と

その場合、池上さんに通訳してもらわなくてもいいように
相手のことを考えて
お互いが理解できることばで話しましょう


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