年末商戦も終盤
花産業のみなさま、お疲れ様です
くれぐれも健康にはご留意ください

さて、前回
切り花の出荷組織
それぞれの目標
6%の個人出荷は「多様性」、「目新しさ」
78%の農協出荷・系統出荷は「安定供給」
と、説明しました
花と野菜では安定供給の意味がちがいます
花での安定供給は
「お客さまが欲しいときに欲しい量を納品」です
欲しいとき
まさに今、年末
春彼岸、母の日、お盆、秋彼岸

その年末
花屋さんは欲しい花が欲しいだけ手に入ったでしょうか
(花屋さんにとっては「希望する価格で」も重要でしょう)

天候に左右される農業
目標の時期にピッタリ花を咲かせることは至難の業
お天気任せでは
目標の時期にピッタリ開花は5年に1度
つまり打率2割
これを5割、10割に高めるには?

それを目指しているのが生産量全国2位の奈良県の小ギク
ひとつは栽培技術のカイゼン
輪ギクのように電照で花の咲く時期を調節
つまり、小ギクの露地電照

$宇田明のウダウダ言います
写真1 小ギクの電照栽培
 輪ギクの電照栽培のように花の咲く時期をコントロール

ふたつめは品種改良
気温により花の咲く時期が変動しない品種の育成
つまりお盆ピッタリ開花の品種
そんな白、黄、赤の小ギクがぞくぞく誕生
$宇田明のウダウダ言います
写真2 奈良県農業総合センター育成
 お盆ピッタリ開花の小ギク「春日の紅」


電照と新しい品種で打率向上
奈良県あげての取り組み
年末商戦中、彼岸も先のはなし
にもかかわらず、お盆のはなしは気が早いですが
来年のお盆に期待

農業はお天気任せ
それが農業
と、開き直っていては
いつまでも打率2割
お客さまの失望8割のまま

奈良県のように
県をあげて
さまざまな方面から安定供給に取り組む
それが「産地力」
そして、花の消費拡大につながる