人が集まると、仲間ごとにグループ化します。したがって、自由に仲間が生まれ、グループを組み、組織化できる環境が人に馴染みます。
こうしてできたグループや組織には春夏秋冬のように4周期があります。実は生命でも同様で、幼年、青年、壮年、老年と変化しますし、細胞周期もM期、G1期、S期、G2期というように4周期です。人間は四季が念頭にあるので、様々な時の流れを4つに周期を分けたくなるのかもしれませんね。
人間がつくる組織が辿る道、黎明、繁栄、怠慢、終末の4周期から脱し、楽観や怠慢に陥ることなく、継続的な安定を生み出すためには、未来を見すえた本当の戦略的ビジョンを構築し、組織に参加する個々人が能力の向上を目指す必要があります。
先日、NHKのプロフェッショナルを取り上げた番組で、犬の訓練士が特集されていました。
犬が麻薬探知の能力を向上出来ないとき、悪いのは犬か、訓練士か…
訓練士のプロフェッショナルは、犬の出来が悪いと責めず、犬の能力を向上させる解決策を探す…
にもかかわらず、
今の日本は、アレが悪い、コレが悪い…と他者を責める人々ばかりになってしまいました。
みんな戦略的に解決策を構築できない…
人は、鏡がないと自分の姿は見えません…
水面に映る自らの姿を見て、初めてその醜さを知るもの…
日本中の組織は、仲間意識が強く、縄張りを守り、、身内には甘く、外部を攻撃し、排他的になります。
組織的に内向的で、決めない会議ばかりで、未来を楽観し、保身を優先して、怠慢に陥る…
それは、官僚組織グループも、医師組織グループも、生活保護グループも、郵政組織グループも、どんなグループにも共通していることに目を向けるべきではないか?
いま必要なのは、内部からの問題提起(告発)と内部からの改革でしょう。
殻を破る時は、外圧より内圧の方が簡単に殻を破ることができます。
殻、境界、垣根の越え方…
現代の日本が陥っている楽観と怠慢に満ちた日常を超越するためには、様々な組織の外部と内部が交流して問題を提起し解決策を模索し始める魔法のような仕組み(システム)を構築するビジョンが必要だと思います。
似た者同士、似た考えを持つ者同士が自由に離合集散できる環境を準備した上で、できたグループがお互いを映し合って自らを知り、それぞれが内部から改革を始める…。
外圧による見掛け倒しの改革ではなく、内圧による本格的な改革を始める気運を高めることはできないものでしょうか。