アニマル・スピリット | クラスタ民主主義システム研究室

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アニマルスピリット、すなわち「野心」。

この言葉は、経済学でも使われています。


アニマルスピリットとは・・・


以下、転載

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企業家の投資行動の動機となる、将来に対する主観的な期待。英国の経済学者ケインズが「雇傭・利子および貨幣の一般理論」のなかで使用した用語。経済活動の多くは合理的動機に基づいて行われるが、その一方で、将来の収益を期待して事業を拡大しようとする、合理的には説明できない不確定な心理によって左右されるとし、その心理をアニマルスピリットと呼んだ。「血気」「野心的意欲」「動物的な衝動」などと訳される。
◆米国の経済学者ジョージ=アカロフとロバート=シラーは2009年に発表した共著「アニマルスピリット」の中で、人の心理が世界金融危機に及ぼした影響を分析し、アニマルスピリットを取り込んだマクロ経済学の必要性を説いている。

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2009年に発売されたジョージ=アカロフとロバート=シラーの共著「アニマルスピリット」で脚光を浴びたんですね。

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アニマルスピリット、私は「野性」と訳したいです。人間は、欲望と道徳、野性と理性で生きています。宗教や倫理は社会における道徳の重要性を説きますが、人間社会は、欲望の力で動いていきます。


ですから、社会システムや経済システムを構築する時には、野性=欲望が上手く発揮されて、社会が好転していくようにシステム設計すべきだと思います。


このジョージ=アカロフが書いた「アニマルスピリット」では、物語が大切だとされているようです。読んでいませんが…。真実かどうかは判りませんが、多くの人々が信頼する「物語」が社会にあれば、人々は安心して投資し貯蓄を使って購買していく…というわけです。


この経済社会に必要とされる「物語」は、全ての社会システムでも同様だと思います。ギリシャ社会にはギリシャ神話があり、日本社会には日本神話があり、キリスト教社会には聖書があります。


こうした物語は、社会があるべき姿や社会のルールを具現化するツールであり、人間が社会を営む上で必須なものなのでしょう。


つまり、ネット社会や政治の社会でも、アニマルスピリット=野性が必要であって、システムを構築する際には考慮すべきでしょう。


政治家は、愛人を囲っている人々が多いです。もちろん、奥さんが愛人という事もあるでしょう。愛人に評価されるために頑張る、愛人に褒めて貰う為に仕事に励む…、そういう原動力で政治家は動く一面があるのでしょう。また、政敵に勝利することで野性を発揮する場合もあると思います。


社会の秩序を上手に維持するためには「野性」をフルに発揮しても利己的にならず利他的にも作用するように、社会のルール作りが最も重要と言えるでしょう。


現実社会、ネット社会、政治社会、経済社会・・・


いずれにしても、社会が動いていく上で模範となるべき物語が必要で、その物語どおりに人々が動くような規律(ルール)が社会構築の成否を左右します。


今は、人々が野性を発揮しても理想とする社会の物語を逸脱しないような規律(ルール)を模索する必要があるのでしょう。


如何なる社会においても、誰かが物語を語り、規律(ルール)を創ることになります。





間違った物語を語り、倫理的に誤まった規律(ルール)を是認すると…


オウム真理教のような閉鎖社会が生れる…


私たちは、オウム真理教が創った世界を愚かな事と決め付けていますが…


私たちが創ってきた日本社会や地球社会は、間違った物語や誤まったルールで動いているんじゃないのか?


ちょっと考えてしまいますね。。。





野性=アニマルスピリットを発揮しても社会が崩壊しないようなルール作りが大切だと思います。


ウサギ