四知の教え | クラスタ民主主義システム研究室

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最近、新聞で「四知の教え」という故事を初めて知りました。


「天知る、地知る、汝知る、我知る」 後漢書(楊震伝)


官僚職にあった楊震が、賄賂を渡そうとする弟子に対して言った言葉とか。


二人だけの秘密と言っても、天と地と汝と我が知っている・・・。




よく、既得権益者とか、闇の勢力とか、米国支配勢力とか・・・言いますが、


実際は、個人の、ちょっとした甘えが積み重なり、相互に影響し合って、


大きな社会の風潮となっているように思います。




例えば、一公務員が自分の退職後の受け皿を用意しようとして


公益法人を設立し、そこへ自らが天下る・・・。


それが道筋となって、後輩へと受け継がれます。


それは、国に限らず、地方自治体でも発生します。


これが積み重なった結果が、天下り構造です。


事業仕分けや、天下り禁止をしても、


そうした各個人の「自分の権益」で動く行動が続く限り


社会は変わらないのでしょう。




自分が社会の権益に関わらないところにいれば


「自分の権益」を享受することはできませんから


社会に対して憤りを感じますが


競争社会に勝ち抜くか、


生まれつき恵まれた環境に生まれていたら、


自分に権益を誘導する誘惑に勝つことが出来るでしょうか・・・。




楊震のような人は、なかなか存在しないんですよね。


私は、闇の勢力が蠢いているのではなくて


社会全体における楊震のような人の割合が少ないんだと思っています。


だから、


民主主義だろうが、社会主義だろうが、


自民党だろうが、民主党だろうが、


権力を握った人たちは、皆、同じような支配社会を生み出します。




どんな国家になるかは


誰が政権を握るかではなくて


国家を構成する各国民の資質に依存しているような・・・。




じゃあ、おまえは・・・?って言われそうですけど


「天知る、地知る、汝知る、我知る」 ウサギ