堂山物語 第95話 | エラー|Ameba(アメーバーブログ)

堂山物語 第95話

この頃、遮那王3年目の僕は面接もするようになった。



基本的には厨房アルバイトの面接がメインだがホールの女の子の面接もする。



前年の南川店長が面接して採用したアルバイトは、はっきりいって不作だった。



人間を顔で判断しては、いけないのだがブサイクで働かない奴が多かったのだ!

これも東通店の売上を落としている要因に違いない。



ヒロさんと僕と面接を繰り返し、少しずつではあるがホールの女の子は

かわいらしくて働く子が多くなっていった。



一方、厨房は今思っても最強と思うほどチームワークが良かった。



みんなそれぞれのポジションで盛り付けを工夫したり、

ホールの手伝いを積極にしたり、

誰かが辞めるときは必ず送別会をしたりと

東通店の黄金期を迎えていたように思った。



また、この頃の面接で印象に残っているヒトが2人いる。



一人はキョウさんというヒトだ。



堂山 「こんにちわ。それでは面接を始めます。」



キョウ 「・・・・・・」



何も喋らないので 大丈夫か?コイツと思った。



そして面接の予定表に目をやると分けがわからなくなる。



13:30~ キョウさん 25歳 女性  



と書いてあったのに目の前に座っているのは

どう見ても中国人の男だったのだ!



堂山 「キョウさんは昨日、お電話頂いた方ですよね?」



キョウ 「??????」



堂山 「じゃぁ!今回は不採用ということで!!」



僕の人生で最短記録の面接だ。3分と掛かっていない。



そしてカタヤマ店長が面接の電話に出たから怒りの矛先はカタヤマ店長に向いた。



堂山 「店長!何であんなん面接の予約とるんですか!?」



カタヤマ 「ほっ!?えっ!?な!なんで!?」



堂山 「全く日本語わからん中国人やし!しかも女じゃなくて男がきましたよ!!!」



カタヤマ 「えっ!?昨日は絶対に女のヒトで日本語ペラペラだったよ!?」



堂山 「じゃぁー!何であんなん来るんですか!?」



カタヤマ 「じゃぁ電話してみるよー」



事の真相はキョウさんのお姉さんが電話をして弟が面接に来たのであった。


こんな手口を思いつくから僕は中国人を信用できない…





もう一人は18歳になったばかりの少年だった。




面接のときに履歴書なんてちらっとしか見ない。


僕の思い込みでは、やたら履歴書に何か書き込んでいるヤツは使えないヤツが多い。



この時もチラッとしか見なかったけど面接中にずっと思ってたことがあった。




どっかで聞いた事がある中学校やねんけどなぁ~





あーーーーー!∑(゚Д゚)




堂山 「自分、友が丘中学出身なん!」



少年 「ハイ・・・」



堂山 「しかも今18歳って・・・ひょっとして同級生なんちゃう?」



少年 「ハイ・・・」



堂山 「スゲー!あいつの名前何て言うん?」






その少年は神戸市須磨区友が丘中学校の卒業生だ!



そう、あの酒鬼薔薇くんの同級生が面接に来たのだった。





僕は散々、酒鬼薔薇くんの本名などを聞いたあげく少年を不採用にした。


少年よ!キミが悪いんじゃない!酒鬼薔薇くんが悪いと思え!

酒鬼薔薇くんの話ばっかりでちゃんと面接するのを忘れたのだ!(iДi)


続く