堂山物語 第74話 | エラー|Ameba(アメーバーブログ)

堂山物語 第74話

この頃、基本的には毎朝パチンコ屋さんでモンスターハウスを打っていた。


遮那王に出勤の時は、お昼の12時半頃まで。

遮那王が休みで堂山に行く時は夕方くらいまで打っていた。



毎日打っていたわりには勝率もかなりのモノで

月に10万くらいプラスで終わっていたような気がする。


時間を決めて打てば、ヤメ時を誤ることがないからだろうか?

単純にヒキが強かったんだろうか?


そんなに利益率の低い店では無かったと思う。



毎朝、並んでるおばちゃん達は



おばちゃんA 「今日は一番下の給食費おろしてきちゃった!」



おばちゃんB 「アンタ!大丈夫?ほどほどにせんとぉ!」



おばちゃんA 「ウチ3人あるから、まだ一番上と真ん中の子いるから大丈夫!」



おばちゃんB 「あ~そうやなぁ。3人も産んどいてよかったなぁ!」



完全に大丈夫でない、おばちゃん連中だったのだ。



また、その店は稼動もハンパじゃないくらい高稼働を誇っていて

パチンコ400台スロット30台くらいの構成で当時、売上3000万行くことがあった。



何故、売上3000万行ったか分かるのかというと店員に翌日大入りが出てたからだ。

何気ない店員さんとの会話で大入りが出たくらい誰かが聞いてしまうのだった。




余談ではあるが僕はこの店のフナコシ班長に7万円貸したことがある。


一緒にホー助くんを梅田まで打ちに行ったりと仲良くしてた店員さんのひとりだった。

梅田のお初天神のパチンコ店でホー助くんを打ってるときに



フナコシ 「堂山ちゃん。ゴメン!何も聞かんと7万貸して!

       自分、オレが働いてる場所も知ってるし逃げたりせえへんから!」



そう行って貸してしまった7万円は未だに返してもらっていない…


というより本人がいなくなったので回収不能になったというの方が正しい。

確かに逃げたわけでは無かったのだが…


フナコシ班長は覚醒剤取締法違反の容疑で逮捕、起訴され、さらに服役して

僕の目の前から消え去ってしまったのだった。


当然そんなお金は働いていたパチンコ店に請求できるものではなかった。




その何かと事件?(第38話参照) があるホームグランドのパチンコ店で

ある日、CRモンスターハウス506番台を打っていた時のことである。



右となりの507番台はハマリが超強くて連ちゃんする台だったので(全てオカルト)

人気がなく空き台になっていることが多かった。



お昼過ぎ、その507番台に見たことのないオトコのヒトが座った。




その瞬間に!




バコッ!




JAFのヒトが自動車のキー閉じ込みの時に使う工具みたいなモノで

そのオトコがモンスターの507番台をこじ開けたのだった!!!




!?こ…これは!さすがにヤバイんちゃうのーーーー!?



その時には警察24時で放映されるように507番台を2人のオトコが囲んでいた!




とりあえず僕は、ちょうどお腹も空いていた時だったので506番台の席から立つ。



中央通路まで歩いていくと10人くらいの人相のよくない

ジャッキーチェンの映画の悪いやつらみたいな中国人が溜まっていた。



トイレに行こうとしたら仲のイイ店員のウメダ君がいたので



堂山 「ウメダ君?なんか超やばそうなヤツらがモンスター開けたで!」



ウメダ 「えっ!マジっすか!?」



と何気ない報告をしていると



悪者 「ハーイ!スイマセン!スイマセーン!」


その瞬間に僕ら2人は言葉の通じない中国人の悪者10人くらいに囲まれてしまったのだ!


「ハーイ!スイマセーン!スイマセーン!」


と言いつつ悪者は僕とウメダくんの背中に固い物を押し付ける!



こ・こ・これは!ヤバイんちゃうの~!?



とウメダくんと目でサインを送ったら、



ウメダ 「業務連絡ぅ!

   中央通路ぉ!

   お回り下さいぃーーー!」



ウメダくんが機転を利かしてハンドマイクで助けを求める店内放送をした!



ガッシャーン!

ガラッ!ガラッ!

ガッシャーン!

ガッシャーン!

ガッシャーン!

ガッシャーン!


中国の悪者達は一斉に逃げ出した!



店の中の玉という玉をこぼして逃げたので店内は混乱状態になった!



トウダ 「待たんかい!おらぁーーーー!」


例のイケイケのトウダ班長がハンマーを持って鬼の形相で追いかけていった!




兎にも角にも僕とウメダくんは無事だった。

パチンコを打っていて初めて危険な目に遭った日だった。





今となって、よく思うのは


あの背中に当たっていた固いモノは何だったんだろう…


まさか拳銃じゃないだろうと思うけど…



もうひとつの謎は、あのトウダ班長。



何であのヒトは営業中のトラブルにはハンマーを持っていくのだ?



謎は今なお謎のままであるが

トウダ班長は後日お礼に不二家のマロングラッセをくれた…


この何故?マロングラッセだったのかも当然謎である…


続く