県内の全私立中学がそろった「神奈川私立中学相談会」(県私立中学高等学校協会主催)が先月29日、横浜市西区のパシフィコ横浜で開催され、会場は小学5年生と保護者を中心に1万2446人で埋まった。
首都圏では5人に1人が中学受験に挑戦する時代。どんな思いで受験に臨もうとしているのかを聞いた。(織井優佳)  
相談会は今年で5回目。
以前は中高合同で高校入試中心だったが、県内の私学は高校での生徒募集が少なく、「中学入試の情報こそほしい」という声で始まった。  
ブース前で順番待ちの行列に整理券を出す学校もあれば、呼び込みに懸命なところも。
「人気の差」はあるが、「教員の熱意と校風をアピールする好機」と学校側の期待は大きい。
ミニチュアの制服を展示する女子校や、年間の学園生活を紹介したビデオを上映する学校も多い。  
入学後の合宿で同級生と仲良くなれた、という在校生の話に聴き入った小学5年の越野択春(こしの・たくはる)くん(11)は「友だちがすぐできるって。良かった!」。
母親の啓子さん(34)は「去年から塾通いを始め、今では本人もその気。地元の小学校は1クラス30人に満たず、中学でも同じ顔ぶれじゃ世界が広がらない」と私立志望の理由を話す。  
5年生の女子(10)の母親(38)は女子校のブースで大学進学実績や海外ホームステイの制度などを質問。
「塾に通うと受験が前提のカリキュラムなので、『やっぱり受験を』と思うようになる」と父親(42)も言う。  
母親同士が親しい2家族は、どちらも5年生の息子を連れて「こういう場所に連れてきて、受験に対する子どもの反応を見たかった」と冷静な様子。
母親の一人(42)は「受験させるとしたら中高一貫で6年間楽しくのびのび育ってほしいから」と話した。  
親子が中学受験を考えるようになるきっかけと理由は様々なようだ。  
● 県内での私学志向 不況でも変わらず  
全国で中学受験の進学塾を展開する日能研(本部・横浜市)の進学情報室によると、首都圏の受験率は1990年代以降着実に上がってきた。  
同社の集計では、86年の首都圏の小学校卒業者は50万人以上いたが、受験者は4万4千人で受験率は8・5%に過ぎなかった。
2008年以降は少子化で卒業者は30万人前後なのに受験者数は6万人以上。
受験率は20%を常に超えている。  
不況の影響で09年以降の受験率は頭打ちという。
しかし、学研教育出版が運営する情報サイト「首都圏中学受験ネット」によると、10年は東京や千葉では女子校を中心に受験者が大きく減ったのに、神奈川だけは共学校の受験が増えている。
「神奈川の私学志向は、この経済情勢でも変わっていない。今後も集計を続けないと理由はわからないが、魅力的な学校が多いということでしょうか」と同サイトの担当者は言う。  
同社の08年調査では、学校選びで重視するのは、これから受験を迎える親だと「本人が気に入っているか」「教育方針」「校風との相性」の順だった。
一方、既に受験を終えた親では「通学時間」「本人が気に入っているか」「偏差値」の順で、実際の出願ではより現実的な判断に変わったことがわかる。  
日能研によると、多くが3・4年生から学校訪問を始めている。
日能研進学情報室は「親の熱意だけで数年間の塾通いは続かないし、イメージだけの志望校選びも通用しない。
主導するのは親でも、なぜ受験するのかを子どもと話し合い、親子が『二人三脚』で駆け抜けるのが中学受験」とアドバイスしている。

-2010/5/12 asahi.comより-

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