政府紙幣に関するスティグリッツ氏からの提言in財務省 | rxtypeのブログ since 2012

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日本経済の一番の問題はデフレ予想です。

ご存じの方もおられるかと思いますが、かつてスティグリッツ教授が来日し、財務省にて政府紙幣発行の提言がなされました。平成15年のことです。

ノーベル経済学賞のスティグリッツ氏、現日銀総裁の黒田東彦氏(当時:内閣参与)、当時日銀副総裁だった岩田一政氏というそうそうたるメンバーによる部会が開かれ、そこでスティグリッツ教授から政府紙幣発行の提言が行われたのです。

重要な提言ですので、ケインジアンを標榜する方々も是非参考にしてください。

関税・外国為替等審議会 外国為替等分科会
最近の国際金融の動向に関する専門部会
(第4回)議事録
(財務省 国際局調査課)


スティグリッツ教授の発言要旨抜粋
<金融政策の有効性>
・マクロ経済学の大部分の基礎となっている貨幣理論は納得できる話ではありません。
・唯一の問題が需要である場合には、失業問題は存在しないでしょう。単に為替レートを変更するだけで好きなだけ需要を拡大できるからです。
・予想外のデフレは実質残高効果を通じて、総需要にマイナスの効果を及ぼします。
・当時の中央銀行にとってマネーサプライを増加させるための主要な方法とは、金本位制から金銀複本位制へ移行することでした。この移行によりマネーサプライが増加し、デフレを封じ込めることができるのです。
・デフレになるとこのような実質利子率の効果が存在するということです。
<グローバリズムの問題>
・グローバリゼーションにより世界経済にはデフレバイアスが蔓延しています。統合が進むことは、デフレが伝播しやすくなることを意味します。
<政府負債の問題>
・円の減価により債権大国である日本のバランスシー(ママ)は確実に改善します。
<ケインズ政策の評価>
標準的なケインズ的政策の有効性は限定的であることを説明しようとしたものです。一時的な消費税の減税の方が所得税の減税よりも効果があるという理由がいくつか指摘できます。
・標準的なケインズ経済学の欠点と合理的期待形成理論における実物景気循環の欠点が非常に大きな問題
<解決策>
・真の問題かつ最も困難な問題は、政府の政策によりデフレを封じ込め通貨の減価ができるかどうかということです。
・エコノミストしては大罪かもしれませんが、政府紙幣の発行を提言したいと思います。
<インフレターゲットの評価>
・いくつか為替相場に影響を及ぼしうる政策手段があります。例えば、デフレを封じ込めてインフレに転換させることができるとマーケットを説得できれば、それは通貨の減価に結びつく訳です。ですから、デフレからインフレへの転換に成功する政策にはこのような効果があります。インフレ・ターゲットが政策手段になると主張する方も一部にいらっしゃいます。インフレ期待を形成させることができるかどうか。私は、インフレ期待を形成することは不可能であり、インフレにだけ焦点を当てるという政策はまちがっていると思います。私の意見では、金融政策は全てのマクロ経済政策目的を達成するために行われるべきです。例えば、米国における政策目的は雇用・経済成長・物価安定です。

p.s.
スティグリッツ氏も、公共事業一辺倒みたいなのはダメで、通貨の減価として政府紙幣の発行をしろと言っているわけです。インタゲはできるならいいけど、無理じゃね?という考えのようですね。



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