ヒ22は皇国陸軍が2016年に試作したティルトロータ式の戦闘襲撃機(マルチロール機)である。
①開発
2015年の末、陸軍は制空戦闘機として四九式戦闘機”心電”と、対地攻撃任務もこなす戦闘襲撃機(≒マルチロール機)として2013年に採用されたティルトロータ式の四七式戦闘機"雨電"の二種類の戦闘機を運用していた。
しかし、雨電は旧式化しており、その後継として試作されたのが本機で、ヒ22というのは開発時の秘匿名称である。
愛称は”鼬電(ゆうでん)”で、鼬とはイタチのこと。
なお、開発にあたって本機は四九式戦闘機との部品の共通化が図られた。
②性能
(某所合同演習での本機)
イ)武装
固定武装は翼部に20mm機関砲が2門と、機首に20mm機関砲と13mm機銃が各1門である。
強力な20mm機銃は対空戦闘は勿論、対戦車攻撃も視野にいれたものであり、高い貫徹力を持つ。
機首の13mm機銃は旋回式であり、地上を高速に移動する敵車両を主目標とする。この13mm機銃の役割は他国の戦闘ヘリコプタのそれに似ている。
ロ)飛行
本機は前任の四七式戦闘機のスタイルを踏襲したティルトロータ機であるため、垂直離着陸が可能であった。
これは戦闘で被害を受けた飛行場や、艦艇や建造物のヘリポーでの離着陸を念頭に置いた機能であり、戦場での機動的で柔軟な運用に適していた。
航続距離は1700kmである。
ハ)格闘性能と攻撃性能
本機の最高速度は540km/hであり、他国の双発戦闘機と同じくらいである。レシプロ機を運用している国があればの話ではあるが。
双発ゆえに格闘戦闘力が単発機に劣るが、制空が主目的ではないので問題にされなかった。
③欠点と運用
以上のように良好な性能を持つように見える本機だが、以下に挙げる重大な欠点があったため、試作の時点で開発中止となる。
①双発ティルトロータという複雑な機関では不調が多発した。
②コストが高くついた。
③設計ミスのため高速で上昇すると主翼がふっとんた。
なお、一部の試作機が実戦に投入されたという話があるが詳細は不明。
④諸元
種別:戦闘襲撃機
全長:22ポッチ
全幅:24ポッチ
武装: 20mm機関砲*3+13mm機銃*1
速度:540km/h
航続距離:1700km
乗員:1または2
初飛行:2016年2月上旬頃(推定)
運用状況:試作のち全機廃棄
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本文にあるように脆かったので解体しました。かっこよかっただけに少し惜しい…