私が思うに、皆さんはセンター現代文を軽視し過ぎということです。
一度センター現代文の過去問をやってみて、結構正解していたなー、くらいで、見直しは不要と考えているようです。
また、評論に30分もかけたりする人もいる。小説は読書量できまる、などと思い込んでいる人もいる。
センター現代文は、全て特定の作り方をされており、それを知ったうえで演習を積まなければ、いくら過去問を何年分解いても、無意味なのです。
ここで、私がいつもやっている講義の、簡略版を書いていきます。そうすれば、センター現代文が「見えて」くるでしょう。
では、平成17年度をやりましょう。一度自分で解いてから、この解説を読まないと意味ありませんよ。
やりましたね?さて、平成17年度の評論は、センター頻出の芸術論です。
『抽象』など、代表的な評論用語を覚えておけば、楽に読めるレベルですね。
まず、1番重要な一段落から、全体の主題を掴まなければなりません。
「思われがちだが」という逆接から、『人間の目≠カメラのレンズ』が読み取れれば、完璧です。
一段落目から、このことが分かれば、2、3、4段落が『人間の目の説明』、5、6段落が『カメラのレンズの説明』というのが、ハッキリと読み取れます。
そして、8段落から11段落で、『映画のマイナス』を述べました。
それを受けて、12段落から、『映画のマイナスに対抗した小津さん』についての話になります。
このように、自分で軽い見出しをつければ分かりやすくなりますし、次はこうくるだろうな、と先読みも出来ます。
では、解いていきましょう。
①漢字
漢字は、読解問題が終わった後、最後に解きましょう。
読む途中に解くと、論理展開を忘れてしまいます。また、いきなり解くと、文脈で変わる同音異義語に引っ掛かります。
②説明問題
『カメラのレンズ』の説明ですね。ここで大切なことは、『カメラのレンズ』は、前に見たとおり、『人間の目』と対比して書かれていた、ということです。
この対比が読めている人は、『人間の目』の説明である1番を、即消し出来るでしょう。
対比を意識しなかった人は、1番を消去するのに時間がかかります。
センター作問者は、この対比が読み取れているかを見たいわけです。5番では、対比すら成立しないことが分かりますね。対比は重要です。
2番は、即消ししたいところ。「ありのままを正確に」映すなら批判はきません。これも典型的な誤答、『プラス→マイナス』ですね。
3番も典型的な誤答、『言い過ぎ』です。
そもそも、切り取った対象も「現実世界」なのですから、否定すると、単なる虚無主義になってしまいますね。正解は4番。
③説明問題
まず、傍線Bを見てください。傍線の前に「それを見るという行為の側に立つならば」という、仮定条件があることが分かります。
つまり、『条件を満たさない選択肢は×』なのです。2番、5番は、条件「見る側」の話ではないので×。
1番はオカシイ。乱暴な「映画」が、プラスの「写真、絵画」と同質なはずがない。
4番は典型的な誤答、『プラス→マイナス』です。
筆者は、「無用の眼差し」をプラスに捉えている。しかし、「漂うしかない」では、明らかにマイナス。正解は3。
④説明問題
1番は典型的な誤答、『因果不成立』です。因果マーカー「によって」の上と下で、因果関係は成り立っていませんね。
2番も同様に『因果不成立』。「まやかし」が「見ることの死」をもたらしたのではない。
4番は明らかに『記述なし』。これを選んだ人は、きちんと文章を読みましょう。
5番も誤り。映画を見た後でも、絵画を見れば対話は出来ますよね。正解は3
⑤説明問題
選択肢が「ではなく」「よって」で分かれているのが分かると思います。また、傍線部も「よりも」「よって」で分かれていますね。
その「よって」以下で区別しましょう。つまり、「見られる映像」の正しい意味を答える問題なのです。
それが分かれば、消去法を使わずとも、2番が正解であると容易にわかるでしょう。
⑥内容合致
2番と3番と5番は、普通の読み方をしていれば、普通に消せるはずです。内容合致は『読む力』を試しているのです。
1番は「事態に対して」の前後の『因果不成立』。正解は4番。
一度センター現代文の過去問をやってみて、結構正解していたなー、くらいで、見直しは不要と考えているようです。
また、評論に30分もかけたりする人もいる。小説は読書量できまる、などと思い込んでいる人もいる。
センター現代文は、全て特定の作り方をされており、それを知ったうえで演習を積まなければ、いくら過去問を何年分解いても、無意味なのです。
ここで、私がいつもやっている講義の、簡略版を書いていきます。そうすれば、センター現代文が「見えて」くるでしょう。
では、平成17年度をやりましょう。一度自分で解いてから、この解説を読まないと意味ありませんよ。
やりましたね?さて、平成17年度の評論は、センター頻出の芸術論です。
『抽象』など、代表的な評論用語を覚えておけば、楽に読めるレベルですね。
まず、1番重要な一段落から、全体の主題を掴まなければなりません。
「思われがちだが」という逆接から、『人間の目≠カメラのレンズ』が読み取れれば、完璧です。
一段落目から、このことが分かれば、2、3、4段落が『人間の目の説明』、5、6段落が『カメラのレンズの説明』というのが、ハッキリと読み取れます。
そして、8段落から11段落で、『映画のマイナス』を述べました。
それを受けて、12段落から、『映画のマイナスに対抗した小津さん』についての話になります。
このように、自分で軽い見出しをつければ分かりやすくなりますし、次はこうくるだろうな、と先読みも出来ます。
では、解いていきましょう。
①漢字
漢字は、読解問題が終わった後、最後に解きましょう。
読む途中に解くと、論理展開を忘れてしまいます。また、いきなり解くと、文脈で変わる同音異義語に引っ掛かります。
②説明問題
『カメラのレンズ』の説明ですね。ここで大切なことは、『カメラのレンズ』は、前に見たとおり、『人間の目』と対比して書かれていた、ということです。
この対比が読めている人は、『人間の目』の説明である1番を、即消し出来るでしょう。
対比を意識しなかった人は、1番を消去するのに時間がかかります。
センター作問者は、この対比が読み取れているかを見たいわけです。5番では、対比すら成立しないことが分かりますね。対比は重要です。
2番は、即消ししたいところ。「ありのままを正確に」映すなら批判はきません。これも典型的な誤答、『プラス→マイナス』ですね。
3番も典型的な誤答、『言い過ぎ』です。
そもそも、切り取った対象も「現実世界」なのですから、否定すると、単なる虚無主義になってしまいますね。正解は4番。
③説明問題
まず、傍線Bを見てください。傍線の前に「それを見るという行為の側に立つならば」という、仮定条件があることが分かります。
つまり、『条件を満たさない選択肢は×』なのです。2番、5番は、条件「見る側」の話ではないので×。
1番はオカシイ。乱暴な「映画」が、プラスの「写真、絵画」と同質なはずがない。
4番は典型的な誤答、『プラス→マイナス』です。
筆者は、「無用の眼差し」をプラスに捉えている。しかし、「漂うしかない」では、明らかにマイナス。正解は3。
④説明問題
1番は典型的な誤答、『因果不成立』です。因果マーカー「によって」の上と下で、因果関係は成り立っていませんね。
2番も同様に『因果不成立』。「まやかし」が「見ることの死」をもたらしたのではない。
4番は明らかに『記述なし』。これを選んだ人は、きちんと文章を読みましょう。
5番も誤り。映画を見た後でも、絵画を見れば対話は出来ますよね。正解は3
⑤説明問題
選択肢が「ではなく」「よって」で分かれているのが分かると思います。また、傍線部も「よりも」「よって」で分かれていますね。
その「よって」以下で区別しましょう。つまり、「見られる映像」の正しい意味を答える問題なのです。
それが分かれば、消去法を使わずとも、2番が正解であると容易にわかるでしょう。
⑥内容合致
2番と3番と5番は、普通の読み方をしていれば、普通に消せるはずです。内容合致は『読む力』を試しているのです。
1番は「事態に対して」の前後の『因果不成立』。正解は4番。