「クリスマスの大そうどう」 | [Twinkle-Box]

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クリスマスの大そうどう (児童図書館・絵本の部屋)/デイビッド シャノン
デイビッド・シャノン----作
小川人央------------訳 (2007年刊・ 原書1995年刊)

現代のクリスマスを たのしむ、

…いや、

楽しもうとしすぎて。

どこか かけ違っていっちゃった、


とある お父さんの どたばたコメディ。


作者は、アメリカの方。



深い闇が すぐそばにあることを

思わせる、

濃い影を ともなって。


極彩色、はではでに 描かれる、

プレ・クリスマスの日々。



さいしょは、ほんの 思いつき。


いつもより 気合いを入れて

クリスマスを いわうぞ!


と 盛り上がった おとうさんが、

地味~な、

白く光るだけの 電飾を

窓にとりつけてみた…


だけだったのに。



いつしか、

エスカレート エスカレート!


ここは 遊園地ですかっ?!

という、

とんでもなく にぎにぎしい状況に。



本来、家族でいわい合うはずだった、

たのしいクリスマス。


でも、もう、お父さんは

「飾り」のことしか

考えられない。


最初は ほめそやしてくれた

ご近所さんも

あまりなことに、とうとう…。



子どもに向けては、

クリスマスを テーマにした、

はちゃめちゃな 楽しさを。


大人に向けては、

クリスマスとは限らず、より普遍的な。


視野が きゅーっと 狭まったときの、

人のこころが おちいってしまう


ほろ苦い、狂気じみた 怖さを、

ちょっぴり からませて…。



お父さんと、

衝突したご近所さんの


おたがい、

やりすぎちゃったね…


の、やさしい苦笑いと。


お父さんへの、

もおっ、

懲りませんねぇ…、な呆れ笑いとで、


幕と、なります…。