ミッション

¥1,333
株式会社 ビーケーワン

プレジデント社から出版された、コーチングの本ですね。
小説仕立てになっていて、大変読みやすいかと。

主人公は、飲料メーカー大手のサンビバレッジで8年目を迎えた
営業の木村卓 30歳。
後藤静香 28歳の彼女を持ち、彼女は短大を卒業後、
家具メーカーに就職し、夜間の大学に編入、卒業後
大学院へ進学した、卓のよき相談相手でした。

卓は、子供の頃離婚した父、折茂雅史とは、
おやっさんと呼べる間柄に、社会人となり
ようやくなることができました。
彼は、オリモフードを創業し、上場、
それなりの企業となりました。
しかし、近年の外食産業の低価格化により
会社は存続の危機に至るのでした。
そして、彼は病にもおかされ、
会社を守るため、企業再建で有名な外資の
マックギルコンサルティングへコンサルティングを
依頼します。
そこで、担当となったのが、中居大 45歳。
彼が出した提案は、顧客の特定化でした。
それは、ターゲットは女性それも30代の
働く女性でした。

折茂の心境、病状、会社の状態、息子卓への
思いを知った中居は、卓をオリモフーズへ
入社させる提案をし、また、中居自身も会社を
辞め入社する事を決意します。

そこからはじまる、オリモフーズの再生。
レストラン カルフォルニアへのコーチングが
卓へのコーチングがはじまるのでした。

しかし、旧体質の抜けない、危機感のない社風。
取締役業務推進部長の江木俊哉、
同じく次長の青木孝之、同じく課長の北公一、
彼らは創業メンバーでもあったのです。
彼らに遠慮しがちな社長の折茂。

そんな中でも、中居は丁寧に
改革を進めていくのでした。
相手の挑発には乗らず、決して怒らず、
話を聞き、納得するまで話し合う。
そんな、方法で、会社を変えていくのでした。

そして、中居について、そんなコーチングを
必死に学んでいく、卓。
想像以上に成長を遂げる卓でした。

困難、苦悩、挫折、独りよがり、様々な
マイナス面を跳ね返す、言葉の力。
はじめは、冷やかし半分の人間も
聞いて、話をして、的確な言葉を
相手に投げかける中居。

そんな、コーチングによる
企業再生方法指南書です。
企業では、ありがちな非難、中傷、苦情も
説得や命令ではなく、一緒に話していく
事で、成功を導き出す力を養う方法。
そんな事が書かれています。

サクセスストーリー的な本で
読んでいて元気が出ると言うか
安心して読んでいける本です。
小説というよりは、自己啓発的な
作品でした。