http://ameblo.jp/turtlehaze/entry-10449652483.html の続き


罪人の懐


近頃は、思いもよらぬ人物が、経済犯罪を犯して、当局にとっつかまる。

それは政治家であったり、企業の社長であったり、どこぞのお大尽であったり、規模の大小問わず、様々だ。

そいつらが、まあ、何をしでかしたかは、巧妙複雑で、からきしマクロ経済や政治に頓着しない、私にはほとんど理解できないが、お縄にされる光景をテレビで見るたびに思うことがある。


「こいつ、とっつかまっても、財布の中身は俺よりいっぱい入ってんだろうな」


「とっつかまったからといって、無一文になり一家離散なんていうことはおきないのだろうな」


経済犯罪を行ったので、誰か第三者に、微々たる、あるいはそれ相応の、もしくは著しく経済的損失を与えたわけであり、刑に服したとしても、その弁済は免れない。それも何百億とか、そういうお金である。

本人名義のものはもとより、一族郎党名義の資産を売り払っても、弁済などできん。あまりの桁の多さに、「返せんものは返せん」という理屈も成り立つようで、なれば、毒を食らわば皿までと、前科一犯になったついでに「自己破産」したりする。


私などは、今欲しい必要とする金額は100万円ぐらいだ、場合によっては60万円でもよい。

しかし、私が100万円ないし60万円欲しさに、経済犯罪に手を染めた場合、ものの見事に、服役刑となり、しかるにまったく弁済できない金額ではないので、「自己破産」すらさせてもらえず、刑務所内で、指物細工などを教わり、ちまちまと労働し、これの賃金をもって「被害者」への弁済とせよ、となるに決まっている。

まあ、指物を教えてもらうだけありがたいことではあるけれどもね。(続く)