天皇陛下御即位二十年記念式典に際して宮中で行われたお茶会にビートたけしもお招きを受けたという。
昨日放送された情報番組「情報7daysニュースキャスター」でたけし本人が詳細を伝えていた。
曰く・・・
はじめ、緊張してちっとも近づけなかった。
関係者(宮内庁の役人?)が「たけしさんも陛下からお言葉をいただくといいですよ」と陛下の方に連れて行こうとする。
いやいや、陛下に近づくなんて畏れ多い、俺は嫌だと言ったが無理矢理連れて行かれた。
天皇陛下とはすれちがいになり、皇后陛下が正面にお見えになられた。
映画のことを仰ってくださった。さらに、お体の具合は如何ですか?と体調を気遣うお言葉。
気がつくと、天皇陛下もいらして、映画のことをお訊きになられた。
もう、陛下の前に出ると痺れちゃって背筋がピンとなって小学生みたいになっちゃった。
もう少ししたら泣いちゃってたね、と。
スタジオの渡辺えりが「ギャグとか云えなかったんですか?」と問うと、
たけしさんは「いやいや、そんなもんじゃない。陛下は歴史がぎゅっと詰まっていて・・・」
というようなことを答えていた。
(録画していなかったので発言はすべて要旨)
映像では両陛下と謁見の際、たけしさんは何度も頭を下げていた。
よほど緊張したんだろう。
私もそんな機会、一生巡ってこないだろうけど、陛下にお会いしたら頭が真っ白になってそれこそ痺れてしまうと思う。
そういえば以前、教職過程の授業で教育学の教授が天皇陛下にお会いしたエピソードを話してくれたことがある。
その教授は良くも悪くも戦後民主主義者という趣で、どちらかというと「へっ、俺は別に天皇なんて偉いと思わないね!」とでも云いそうな人だ。(だいたい、大学教授なんてのはこのタイプが多いね)
年齢は五十手前。
その教授が研究の為、ドイツに逗留していた時、日本大使館から陛下がなんらかの式典だかに出席されるので、沿道に来ませんかという誘いの連絡がきた。
「よし、天皇を見てやるか」と沿道に並んだ。
でも、日本人はほとんどいない、いやそれどころか、人もまばらだ。
立っていると天皇がお見えになった。
するとほんの数十センチ先を陛下が横切っていかれ、なぜか自然に頭が下がってしまった。
教授は「これって、日本人のDNAに組み込まれているのかねぇ?」と苦笑しながら語っていた。
「俺の数十センチ先を天皇が通ったんだよ!すぐ目の前、もう、このくらい(と手で幅を示す)」と興奮気味に語る教授が可愛くみえたものだ。
ビートたけしさんもまさにこの状態だったわけだが、陛下の前に出ると小学生のようになってしまう日本人が私は好きだ。
******
おまけ:天皇皇后両陛下に挨拶するオバマ大統領
昼食会のため皇居に到着、天皇、皇后両陛下にお辞儀をしてあいさつするオバマ米大統領=14日(AP)
かつて、米大統領で陛下の前でここまで深くお辞儀をした人があっただろうか。
オバマ大統領、礼儀正しい人だということはよくわかった。