仕事の段取りが良かったせいか、今日は暇。

休憩時間に他愛も無い話で盛り上がりましてな。


「つくねさんて結婚してますよね?」


はいな
奥さん一人と子供が二人、犬が二匹に猫二匹ですわ


「夫婦仲はどないですか」


極めて良好すな
修復不可能な喧嘩はしたことない


「いいですねぇ……」


どうかしましたか


「昨日、ちょっと揉めましてね。つまんないことなんですけど」


良かったら聞かせてください


「夫婦で出かけたんすけどね、僕が他の女性をじっと見てたとかで。すんごく淫らな視線だったと」


淫らな視線て(笑
そないグッとくる女の人だったんすか


「たいへんに。綺麗と言うよりは、男好きのする顔と体つきで。ついつい目を奪われてしまって」


ほほう
それはいけませんなぁ
奥さんの機嫌が悪くなるのも無理はない

でも、そうやって機嫌が悪くなるのは、奥さんがあぁたを好きだからであって


「つくねさんなら、そんな時どうしてます?」


俺っすか
俺好みの女性が向こう側から歩いてきたらすか

こう言います


嫁はん、見てみぃ
ごっつぅええ女やで


「え?」


すると嫁はんがこう答えますな

ほんまやねぇ、乳もデカいし尻もぱーんって張って、たまりまへんなぁ、って


「…アホですか、おたくんとこは」


いや、常日頃嫁はんは俺に言うんですわ

乱もたまには綺麗なお姉ちゃんと遊んできたら、って

そやなぁ、ほなたまには綺麗なお姉ちゃんと隠れん坊とか鬼ごっことかなどと返したりしてね


「どうやったら、そういう夫婦になれるんですかね」



なろうと思ってなれるもんじゃないす

っちゅうか、夫婦なんて必死で頑張って作ってくもんじゃないっすよ。