鏨師 文春文庫 / 平岩弓枝 【文庫】

鏨師 文春文庫 / 平岩弓枝 【文庫】
価格:576円(税込、送料別)


文春文庫

この作者さんのデビュー間もない頃短編集…とあったのですが、読んでいて古臭さは感じません
たまに見かける芸道小説…とでもいうのかな、ひとつの道に挑む人たちのお話といった雰囲気で、明確には書かれていませんが江戸が終り昭和が始まるまでぐらいの間かな?といった期間の短編集です

狂言師、神楽師、刀の鑑定といった歴史に関連して、重みはあるけれどそれだけじゃ食べていけないという微妙な立場でどこまで自分が貫けるかといった人たちが葛藤しているお話が続きます
だからといって暗いのではなく、その突き進む潔さ、辞めてしまうかもしれないことへの迷いが読み取れ、緊張感がある場面が続きます。

タイトルの漢字は鏨…たがねと読みます。漢字だとわからんとなっても、大工道具とか工芸品っぽいのの道具で聞いた事あると言う方は少なくないのでは?

後年の女性らしいゆったりした、雰囲気はまだこの本では見受けられず、作者さんの名前を知らないで読んだら男性作家さんが書いてるのかな?と思ったかも
それはそれで、新鮮に読めました

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