前の記事の続きです。
私の心の中に、住んでいたのは、光沢の無いアルミのような“モノ”でした。
アルミくんは終始無表情で、何か反応する時には飛び跳ねます。
でも、居場所が狭いスペースなので、ゴツンゴツン当たって、すぐに元の位置に戻ってきました。
「怒りを覚えた過去の経験」にフォーカスするたび、アピールしてくる姿などは、
なかなかかわいいな~とすら思えるんですけどね・・・無表情だから、愛想は無いんです。
このアルミくんを通して、自分の一番触れたくない感情に向き合えるようにセッションは進んでいきます。
私の中にあった怒りとは・・・
その根っこは、理不尽な親に対する「怒り」でした。
理不尽な思い・・・
これは兄弟姉妹のいる方なら少なからず経験されていると思う出来事なのですけど、子どもの頃の自分が感じたのですからね・・・
必ず自分が被害者なんですよ。
私の場合は、妹がいますからここに理不尽さの大元があるわけです。
妹が悪い時でも、必ず
「お姉ちゃんだから! 我慢しなさい!!」
と上から押さえつけられていた と感じていたんですね。
今の自分だったら、なんてことはないです。
だって、そんな事はいつもの事だよね~って諦めているから。
理不尽な事なんだと感じないように出来るんです。
別にお姉ちゃんだからって我慢しなくてはいけないわけではない事もわかるし、そんな事は理由にならないと反論も出来るんですよ。
今の自分なら。
でもね・・・まだ幼い子ども(幼稚園児くらい)だったら・・・
本当にそこまで考えられるんだろうか・・・
反論するだけの、知恵も経験も無い時代に、親に対して反論できないです。
私の場合は、生きて行く為にそこで生活をする為に、我慢する事を選んだんですよね。
本当は、そんなに“苦痛”を感じなくてもいいのに。
だから、私にとっての【家】とは・・・
それはそれは厳しい嫌な場所になっていました。
そんな中で、何とか普通の人(?)として生きて来られたのは、空想の世界で生きることしたからなんです。(なんだか「花子とアン」みたいになってきた・・・)
正面から反論しても、聞く耳を持っていない相手(親)には、その時に湧き上がってきた感情は、とりあえずスルーして、誰にも邪魔されない空想の世界で、とても心地よい環境を作って、その中にいつでも避難できるようにしていました。
そしてその空想の世界の中で、両親は別人でした。
この空想は、その後現実と記憶が錯覚する位までに、鮮明になっていきます。
7年くらい前まで、私には別に本当の親がいるんだと真剣に考えていたくらいに。
もちろん確かめるすべはないという諦めの感情と共にです。
セッションの最中には、他にも様々な感情が湧いてきました。
父親に対して・・・
思春期の頃は、
「殺すか・殺されるか だよね・・・」
と本気で思っていた記憶も蘇りました。
こんな親子関係って・・・悲しいし嫌ですよね。
私は嫌です。
たぶん、父はそんなことを考えているなんて微塵も思っていなかったでしょう。
娘の事を全く見ていませんでしたから、私が隠してしまった感情なんて・・・本心なんてわかるわけがない。
でも自分のわかる範囲に置いているつもりだったんですよね。
監視されいる・・・いつもそう感じていました。
母もそうです。
だからこそ、自分の子どもとの関係は、こんな風にはしたくない!
そう思ってきました。
ココからは、私と子どもとの関係になっていきます。
・・・つづく