先日いただいた萬福寺さんの普茶料理にゆべしが入っていました。

柚子の中身をくりぬいてクルミ味噌をつめて、柚子のヘタでふたたび蓋をして、縄で縛って、軒先に2ヶ月吊るして熟成させてつくるという大変お手間入りな一品です。

動物性食を摂らなかったり摂っても量が少なかった昔には、保存食で重要な蛋白源の1つでもありました。

柚子の香りと胡桃味噌のまったりしたお味が溶け合って、とてもおいしく、ご飯が何杯でもいただけそう。


ゆべしは、昔は柚子の実る土地では、郷土色豊かに作られる一品であったことでしょう。


稲の穂ダイニング


柚子の実らない土地では胡桃味噌で作られた餅蒸し菓子のくるみゆべしが有名ですね。

くるみゆべし、黒糖とくるみとお醤油のお味が大好きです。


けれど最初にくるみゆべしをいただいたのは、何故か湯布院の温泉でした、笑。


たまたま、白玉団子粉の袋後ろにゆべしの作り方が載せられていたので、その作り方で作りました。


米粉入ってるよな~って思いながら、作ったら、当然のことながら、思い描いている透明感はなく、私的には、ういろう でした。


この作り方のものを、くるみゆべしと呼ばれている地方もあるんでしょうね。

稲の穂ダイニング


粳米に餅米に柚子にクルミ、味噌、醤油


全国一斉販売の調味料がなかった一昔前は、その土地独自のゆべしがあったのでしょう。


タイムマシンにのって全国各地のゆべしを食べ歩きたいと食いしん坊は思うのでした。