・フジテレビの番組がいくら下らなくても、なんとなく
同局を憎めない理由は、ベテラン男子アナが好きだからと
いうのもある。
先に紹介した軽部や牧原のほか堺正幸、川端健嗣
青島達也、向坂樹興など誰を見ても、とくに浮ついた
ところもなく、地に足がついている。
今日は特に私が好きな三宅正治と福井謙二を紹介。
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040 三宅正治（フジテレビ）
85年フジテレビ入社。90年代前半から私は彼の名前を
知ってたが、当時、三宅は３０歳ぐらいだった
はず。昔から落ち着いた人だったんだなと思う。
同局を代表するスポーツ実況アナであり、仕事の幅が
桁外れに広い。競馬、野球、K1、柔道、バレーボール、
昔はF1レースや女子プロレスも担当していた。
サッカー実況は見たことが無い気がするが、それ以外は
全て対応可能なんじゃないかと思えるジェネラリスト。
スポーツ実況アナは一般的に専門色の強いタイプが
多いが三宅の場合は全てのスポーツを俯瞰的に
見て回っている感があって「マニア」っぽい感じがあまり
しない。だからコアなその競技のファンにとってはそれほど
面白い情報は期待できないものの、一般の視聴者、
はじめてそのスポーツを見る者にとっては、とっかかり易く
楽しめる実況ということになる。
私が三宅が好きなのは、アナウンスのスタイル。
声質や抑揚が平和島競艇の松永良一
に似ている所だ。トーンがまずそっくり、
話し方の緩急もかなり共通するものがある。
（こちらで既に紹介）
※あまり需要はないと思うが競艇実況アナにアナウンスが
似ている局アナをまとめてみた。
松永良一（平和島競艇）＝三宅正治（フジテレビ）
市岡学（住之江競艇）＝佐藤龍文（NHK）
内田和男（複数場対応）＝辻よしなり（元テレ朝・フリー）
千葉誠一（尼崎競艇）＝西脇亨輔（テレビ朝日）
高橋貴隆（蒲郡競艇）＝内山俊哉（NHK）
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041 福井謙二（フジテレビ）
76年フジテレビ入社。飄々としたつかみ所のない性格、
ファンタジックな言語センスが持ち味のベテランアナ。
野球実況から料理実況（料理の鉄人）、バラエティ司会
など、分野を選ばない仕事ぶりで唸らせる実力者だが、
どんな仕事でも、個性的なキャラクターは変わらず、
テンションをあまり上げず、小出しにギャグをボソボソと
言うので視聴者を飽きさせない。声質は若干こもったような
ソフト感のある、これまた独特のもの。私は個人的に
あの柔らかさが好きで美声に認定したい声質だ。
ところで福井が類稀な才能を発揮するのが歌唱。
歌唱力といえば、フジでは石本沙織がプロ並みの
歌唱で知られているが福井も実は石本に負けない
実力の持ち主で、一度フジテレビアナのカラオケ大会
みたいな番組で福井による
「愛して愛して愛しちゃったのよ」（マヒナスターズ）
を聴いて非常に感動した。この歌のこれまでのイメージ
を覆すシットリとした叙情的な歌い上げ方で、
「この歌ってこんなに良い歌だっけ」と唸ってしまう
出来栄え。しかも「ララランラン」のバックコーラスが
八木亜希子と河野景子でそれも面白かった。
表現しにくいのだが、福井は一言でいうと「センスがいい」
人なんだと思う。
現在はアナ兼管理職という立場で、若いアナのブログ
に爆笑コメントをつけまくっている。視聴者の見てない所
で面白いことばかりやる、これもまた福井らしい。
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面白いのは三宅、福井ともに広島出身だということ。
広島といえば西山喜久恵やNHKの小野文惠の出身地
であり（私も個人的に周囲で好きな人もいる）
感じのいい人が大変多い印象がある。
youtubeより和田弘とマヒナスターズ
「愛して愛して愛しちゃったのよ」
改めて聴くとけっこうイイ歌なんですよね。
あなただ～け～を～死ぬほ～ど～に～
のところ、E7→Am→D7→G7のコードを
強調してみてテンポを落として弾いてみると
実はけっこうシンミリした歌だと思った。