近藤サト/西山喜久恵 | アナウンス研究コピペ保管庫

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近藤サト/西山喜久恵

konkiku

私がこのブログを立ち上げていることは自分の周囲の人には
秘密にしているのだが、例外的に一人だけ、tubuyaki=私である
ことを打ち明けている人がいる。その人は実は名前が結構知れた
某音楽関係者で、ひょんなことで知り合った人。私がここでインチキ
くさい音楽用語を放言してても暖かく見守ってくれるばかりか応援まで
してくれている頼もしい存在である。

その人と先日、野球の話になったのだがオリックス時代のイチローの
応援歌について面白いことを語ってくれた。イチローの応援歌は、
オリックスの前身である阪急の福本豊の応援歌をそのまま受け継いだ
ものだということは野球ファンの間では知られているが、彼が言うには
福本の応援歌は阪急応援団特有のトランペット+トロンボーンといった
複数の楽器で演奏することが前提になって作られていて、例えば後半の
Bメロの3連符のところは和音のベースが下がっていくところが美しかった
のだと。しかしオリックスのイチロー応援歌として演奏されるようになって
からはトランペット単音でメインのメロディだけを演奏するようになった
ので味気ないものになってしまった、という話。
これ聞いて私はさすがプロは目の付け所が違うなと思ったと同時に、
まさに「音楽の正体」だと、フジテレビの伝説の深夜番組の記憶が蘇った。

私は楽器も音楽も素人。ギターやピアノ、カラオケなどを遊びで楽しむ
ぐらいのレベルだが、高校生のころフジの深夜番組「音楽の正体」という
音楽の基礎(楽典で勉強するような知識)を面白く解説する番組に夢中
になったことをきっかけに、簡単な曲ならコードをつけたり、テレビで
流れている曲を(めちゃくちゃ時間をかけて)譜面に起こしてみたりする
ことは少しだけできるようになっている。
また、大学時代に「オペラリリカ」というこれまたフジテレビの深夜番組
を見てオペラの魅力を知り、モーツァルト、ベルディ、ドニゼッティ、
ロッシーニなどを中心とした「あまり重くない」「ベルカントタイプ」の
オペラに関してはかなり聴きこんでいて、歌謡曲だけでなく一つの好きな
音楽分野になっている。

今日はその「音楽の正体」「オペラリリカ」に出演していたフジテレビの
レジェンドアナ近藤サト、西山喜久恵を紹介。
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近藤サト(画像左)

フジ91年入社。女子アナにちょっとでも興味のある30代以上の人なら
誰でも知ってるビッグネームだが、彼女の特徴は何といってもその美貌。
美貌は美貌でも、女子アナ史上最高の美貌だといってもいいと思う。
私がこのサイトで「美人」といってる女子アナは私の「思い入れ」や好み
で勝手に美人だと思い込んでるところもあって、電車などに乗れば
どこにでもいるような顔だろ!とツッコミをもらってもしかたのない面は
ある。しかし近藤サトほどの美人はそう簡単には見つけることはできない
と思う。女優、アイドル、モデルにも近藤に匹敵する美人はなかなかいないの
ではないだろうか。(タモリもかなり近藤の美貌を評価していた)
また近藤が凄いのは美人なだけでなく声質も抜群だということ。低~中音域
のスピント系ボイスの持ち主で滑舌も良い。
そんな近藤が担当したのは報道が多かったが、私がもっとも印象に残るのは
先述した「音楽の正体」(93年末~94年初頭)。ナレーション
川端健嗣が担当していたが、進行はゴージャスに着飾った超絶美貌で
唸らせる近藤が担当した。進行は進行でも普通に女子アナらしく
「次は~です!」みたいに行うものではなく、流し目で
「貴方を魅惑の和音の世界に誘います・・」みたいにナビゲート進行する。
NHKでいうと美の壷の髙橋美鈴調のアナウンスを展開。
番組ではクラッシック・洋楽から歌謡曲・演歌まであらゆるジャンルの音楽の
構造、和声を解説していて、説明の仕方も料理やファッション等に喩えていて
非常に解りやすく楽しめるものだった。(この番組のおかげで、シンコペーション
とか、4分の3拍子と8分の6拍子の違いや、susコードの意味などを
私は理解するようになった)
あれから15年経つがこれ以上のフジの番組にはお目にかかったことはない。
2ch風の表現をすると「神番組」。極めてクオリティの高いものだった。
近藤は98年にフジを退社し、一度離婚はしているが今は再婚して
旦那も子供もいる。また今でもたまにテレビ等で見かけることはある。

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西山喜久恵(画像右)

92年入社。同期に福原直英、小島奈津子がいて92年のフジは非常に
優秀な入社年だとアナヲタには言われている。元ミス・ソフィア(ミス上智)
だが美人というよりはどちらかというと愛嬌勝負の人。好感度の高い人で
常に人当たりがよく明るいキャラクター。
バラエティ番組の司会進行は卒がなく、フジアナに必要な資質を「全て」
備えている人。90年代は八木・小島・西山がフジの看板娘として
常に番組にでていて、見たい見たくないにもかかわらず、テレビを少しでも
見る人になら誰にでも顔を知られてた。アナウンス的には若干高めの
平凡な声という印象だが悪い声というわけではないし、「何でもできる」人
なのでバラエティのみならず報道でも活躍した。(フジへの貢献度でいえば
八木と並んで一番といってもいいかも)。
私が印象に残るのは、先述した「オペラリリカ」。軽部真一と組んで番組を
進行していたのだが西山は「私、オペラはじめてでーす」みたいなブリッコ
を満面に押し出していた。普通ならこんなキャラだと「なんだこいつは」と
文句を言いたいところだが、人柄が抜群に素晴らしいからか、全然イヤミに
見えなかったのが、さすが西山といったところ。「音楽の正体」に比べれば
重厚さのない番組だったが、軽いノリで、オペラの楽しさを伝えてくれる良質
な番組だった。この番組で感心したのは男子アナ特集でも取り上げた軽部。
センスのよさというか、お洒落さというか、この番組に登場する彼は非常に
カッコよく見えた。また、この番組を機会に私はオペラ歌手に興味を持つように
なり、「リリコ」だの「リリコ・スピント」だのといった言葉を知ることになった
わけで、私の女子アナウォッチの仕方に影響を与えた番組だともいえる。
ところで西山は今も現役のフジアナだが、さすがにピークを過ぎた感もあって
出演番組も減ってきている。スター列伝や、その他の列伝で紹介してもいい
気もするが、90年代の全盛期の西山に敬意を表しあえて「レジェンドアナ」と
しておきたいと思う。

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普段、「フジはくだらんからNHKやtvkを見る」なんて言ってる私も、フジの番組に
は印象に残る名物番組は沢山ある。最近、フジを見ないのは単に自分が
老けてきただけなのかもしれないが、ここぞというとき、本気を出したら強いのは
フジテレビだと思うので、まだまだ期待はしている。


youtubeより。伝説のテノール、ユッシ・ビョルリンクの超絶スピント。
(なんと1936年録音)。
最後の最後に最上段のCを狙ってC#付近まで上ずってます。
ビョルリンクはリリコ系の人だと私は思っていたのだがここまで
物凄い気合で魅了されれば立ち上がって拍手せざるをえない。
(曲目はベルディのトロヴァトーレの「見よ、恐ろしい炎を」です)